木漏れ日の中の光

 机の中からテキストを取り出し、ページをめくって勉強を始めた。

 もう時間はない。

 三時間目に小テストがあるので、今は二時間目。

 やらないよりはやった方が後悔はない。

 鈴子は私に声を掛けずに、ただ私の後ろ姿を見ていたと思う。

 鈴子からの視線を感じていたが、なにも聞かなかった。

 小テストの勉強を終えると、二時間目も終わり、すぐ小テストの時間になった。

 小テストは案外簡単だった。

 数分しか勉強していないところが出て驚いたが、小テストを乗り切れたのでよしとした。

 小テストも終わった余韻で、そのあとの授業はあまり聞いていなかった。

 昼休みになり、いつものように鈴子と昼休みを過ごした。

 特に変わりはない。

 マスクを着けていた私と一緒だ。

 違ったのは私の心だった。

 鈴子とは何気ない会話で盛り上がった。

 いつもの会話に、いつもの教室の風景。

 それでも、私の心の持ちようは違う。

 言葉に表すのは難しいけど。

 全部、翔月のおかげだ。

 今、翔月は大丈夫かな。

                       *

 「翔月さん。x×xを指数を使って表しなさい。答えはなに?」

 先生が私を呼んで、問題の答えを聞いてきた。

「……これはxの2乗です」

「正解」