木漏れ日の中の光

「……あ、ありがとう。だ、いじょうぶだから」

 私は小さい声で呟くと、兄さんが怪訝そうな表情を浮かべた。

「なに言ってんだよ! 具合が悪いなら、頼れよ」

 兄さんは私を心配して、眉を顰める。

 私のことなんて、心配していないくせに。なに今さら。

 私はそう思い、何も言わずに立ち去ろうとした。

 すると、兄さんは大きな声で私に謝った。

「ゴメン。詩。母さんの前だけではいい顔して、お前に強く言い過ぎた。本当はもっと早く言いたかった。でも……」

 兄さんはなにか言いたそうにするが、言葉に詰まっていた。

「……なんで。私が傷ついてるの知ってるのにさ。なにもしてくれなかったの? 私だって……」

 兄さんに言おうとしたら、私は倒れた。

「詩! 詩!」

 兄さんが必死に私を呼んでいた。

 なに、一生懸命になってんの。

 だったら、私が体調いいときに言ってよ。

 うっすらと瞼が閉じる前に、心の中で兄さんに言う。

 目を覚ましたとき、私はベッドにいた。

 パチパチと瞼を閉じたり開けたりした。

 起き上がろうとした私と同時に、兄さんが私の部屋に入ってきた。

「なに、起きてんの。寝てな」