木漏れ日の中の光

 お互い抱きしめ合ったら、前を向き直した。

 外なので暑いのは変わりないが、人の肌がこんなに安心するとは今まで知らなかった。

 ただ食べて飲んだ。

 飲み終わったら、私たちは目を合わせて歩き始めた。

 何も言わずに、ただどこかに彷徨うように。

 どのくらい時間が経っただろう。

 暑くて、汗もかいていたのに、ゆっくりと時間は流れていた。

 ちょうどいい気温になってきて、ちょっと肌寒くなってきた。

「詩。これからどうする?」

 空を仰いで、特になにもすることないのに、念のため翔月は私に聞いてきた。

「どうしようね。学校もサボったし」

 私も困ったような表情をして、答えた。

「まぁ、いいんじゃない。こんな時間もたまにはね。詩が元気になったから。それでいいでしょ。まぁ、さすがにこのままじゃいけないから。帰ろうか」

 翔月は立ち上がって、どの道に行くか迷っていた。

「翔月。どこ行くの?」

 私はどこかに行こうとしている翔月に声を掛ける。

「うーん、わかんない。でも、どこか行こう。家に帰るのはあとにして。歩こう」

 翔月は背中に手を組んで、私の方に振り向く。

「そうだね」