木漏れ日の中の光

 翔月は私の手を握りしめて、切なそうに涙を必死にこらえていた。

「私がなにを教えたの?」

 私はすぐ翔月に聞いた。

「私の傍にいてくれた。きちんと話を聞いてくれた。それだけでも私救われたんだよ」

 翔月はマスクを外して、本当の姿で私に伝えてくれた。

「うん」

 私は涙目になるのを我慢して、答えた。

「……じゃあさ、もうどっか行こうか」

 翔月は部屋を見渡してから、私の方を向いた。

 左手首にしていた時計を見ると、もうすぐで昼休みが終わりそうだった。

 そう思っていたら、キーンコーンカーンコーンと鐘が鳴り響いた。

「え? いや……鐘なったし。授業、出ないといけないよ」

 私は翔月に言うと、「詩」と呼ばれた。

「……まだ、話してないことあるんじゃないの?」

 翔月は核心をつく言葉を口にした。

 私は思わず、目を見開いた。

「なんで?」

「……っなんとなく、そんな気がして。違った?」

 翔月は私の顔に近づいて、様子を窺った。

「……違わない。なんでそんなことまで分かるの」

 私はまた下に俯いた。

 なんで、翔月には分かってしまうんだろう。

 マスク同士仲間だから?