ーー高校2年生 6月ーー
チャイムが鳴り、試験官役を務めていた先生が教室を出たあと、教室の空気は露骨に緩んだ。
「「「終わったー!」」」
教室のあちこちから声が上がる。
中間テストだなんて、何度も経験したはずなのに、勉強した成果が出せるかどうか、
緊張感が拭えないのはどうしてなんだろう?
疲労感が一気に解放された俺は両手を前の席の方に伸ばしつつ、机に突っ伏した。
すると、上から俺に呼びかける声が聞こえた。
「瀬良、死んでる?」
『生きてる』
顔を上げる気力もないまま、突っ伏したまま答えた。
「じゃあ、カラオケ行かね?クラスのやつら結構来るってよ」
『今日?』
少し驚いて、体ごと起こして、声をかけてきたやつの顔じっと見ながら質問する。
「今日」
『んー…ごめん、パスしていい?』
「えっ、珍し、なんか用事?」
『…そう、だからまた行こうぜ?』
「わかった、また今度なー」
と他の男子に声かけに行ったのを見届けて、また机に突っ伏しながら考える。
ちょっと驚いてたな。
まあ、確かに。
誘いを断るだなんて、いつもの俺なら珍しいのかもしれない。
なにより友人関係は広く浅くを心掛けているのだ。
その方が気が楽だし、いろんなヤツと話すのは楽しいから。
でも、その分、無意識に気を遣ってるのは事実で。
たまに疲れてしまうのは拭えない。
実は、あんまり器用な方じゃない。
でも、そう見えないよう、軽く見えるよう、
気を張り続けるのは、実のところ、しんどいかった。
…実際、中学の時も交友関係でいろいろあったのもあって。
だからこそ、誰とでも良い距離感を保っていた俺が断るのは珍しく映ったんだろう。
でも今日はなんとなく、早く帰りたかった。
窓の外を見る。
6月の空は、朝からずっと曇っている。
梅雨入りしたばかりで、湿った風が窓から入り込んでくる。
その風が、今の俺には何故か心地良かった。
チャイムが鳴り、試験官役を務めていた先生が教室を出たあと、教室の空気は露骨に緩んだ。
「「「終わったー!」」」
教室のあちこちから声が上がる。
中間テストだなんて、何度も経験したはずなのに、勉強した成果が出せるかどうか、
緊張感が拭えないのはどうしてなんだろう?
疲労感が一気に解放された俺は両手を前の席の方に伸ばしつつ、机に突っ伏した。
すると、上から俺に呼びかける声が聞こえた。
「瀬良、死んでる?」
『生きてる』
顔を上げる気力もないまま、突っ伏したまま答えた。
「じゃあ、カラオケ行かね?クラスのやつら結構来るってよ」
『今日?』
少し驚いて、体ごと起こして、声をかけてきたやつの顔じっと見ながら質問する。
「今日」
『んー…ごめん、パスしていい?』
「えっ、珍し、なんか用事?」
『…そう、だからまた行こうぜ?』
「わかった、また今度なー」
と他の男子に声かけに行ったのを見届けて、また机に突っ伏しながら考える。
ちょっと驚いてたな。
まあ、確かに。
誘いを断るだなんて、いつもの俺なら珍しいのかもしれない。
なにより友人関係は広く浅くを心掛けているのだ。
その方が気が楽だし、いろんなヤツと話すのは楽しいから。
でも、その分、無意識に気を遣ってるのは事実で。
たまに疲れてしまうのは拭えない。
実は、あんまり器用な方じゃない。
でも、そう見えないよう、軽く見えるよう、
気を張り続けるのは、実のところ、しんどいかった。
…実際、中学の時も交友関係でいろいろあったのもあって。
だからこそ、誰とでも良い距離感を保っていた俺が断るのは珍しく映ったんだろう。
でも今日はなんとなく、早く帰りたかった。
窓の外を見る。
6月の空は、朝からずっと曇っている。
梅雨入りしたばかりで、湿った風が窓から入り込んでくる。
その風が、今の俺には何故か心地良かった。
