午後は、駅前の複合施設の中にある映画館へ行った。
何を見るかにも、これといったこだわりはなかった俺たちは、上映一覧を見て顔を見合わせた。
「見たい作品があるから映画館に来たんじゃないの?」
「え、ないない」
「なんでそんな開き直ってんだよ」
あまりの計画性のなさに、2人でケラケラ笑ってしまう。
結局、笑いすぎて涙目になった郁真が「これ、時間的にちょうどよくね?」と指さしたB級のアクション映画に深く考えずに乗っかることにした。
映画そのものは、可もなく不可もない出来だった。
途中で誰が犯人か読めてしまうところもあったし、いくらなんでも都合が良すぎるだろとツッコミたくなるような奇跡の生還劇もあった。
けれど、上映中の暗闇の中で、隣に座る郁真が小さく吹き出したり、思いがけない展開に息を呑んで体を硬くしたりするのが気配で伝わってくるのが妙に可笑しくて、気づけば俺まで何度も声を殺して笑ってしまっていた。
やがてエンドロールが流れ終わり、館内の照明が少しずつ明るくなる。周囲の客がぞろぞろと立ち上がり、空になったポップコーンのカップやジュースの紙コップを手に出口へ向かっていく。俺たちもその緩やかな人波に紛れ込んだ。
何を見るかにも、これといったこだわりはなかった俺たちは、上映一覧を見て顔を見合わせた。
「見たい作品があるから映画館に来たんじゃないの?」
「え、ないない」
「なんでそんな開き直ってんだよ」
あまりの計画性のなさに、2人でケラケラ笑ってしまう。
結局、笑いすぎて涙目になった郁真が「これ、時間的にちょうどよくね?」と指さしたB級のアクション映画に深く考えずに乗っかることにした。
映画そのものは、可もなく不可もない出来だった。
途中で誰が犯人か読めてしまうところもあったし、いくらなんでも都合が良すぎるだろとツッコミたくなるような奇跡の生還劇もあった。
けれど、上映中の暗闇の中で、隣に座る郁真が小さく吹き出したり、思いがけない展開に息を呑んで体を硬くしたりするのが気配で伝わってくるのが妙に可笑しくて、気づけば俺まで何度も声を殺して笑ってしまっていた。
やがてエンドロールが流れ終わり、館内の照明が少しずつ明るくなる。周囲の客がぞろぞろと立ち上がり、空になったポップコーンのカップやジュースの紙コップを手に出口へ向かっていく。俺たちもその緩やかな人波に紛れ込んだ。



