ひまわりと君がいた夏



ーーいつも泣いていた

どこにいても、涙が出た

色もない、音もない世界で、一人で泣いていた

寂しくて、心細くて、一人ぼっちは嫌だった

冷たいコンクリートの上で膝に顔を埋めて座っていると、ふと、そばに人の気配を感じた

コツン

小さな音がした

顔を上げて音のする方に視線を向けると、そこには、女の子がいた

4歳くらいだろうか、しゃがみ込んで足元に石を並べる女の子の丸い頬には、柔らかそうな髪がふれていた

「見て、まん丸なの」

女の子が広げた手の中には丸い石が乗っていた

「ほんとだ」

細くて柔らかそうな指でその石をつまむと、女の子は私の掌に石を置いてくれた

手のひらに乗せてもらったミルク色の小石は、すべすべしていて、太陽にかざすと中に閉じ込められた小さな光が目を覚ましたようにきらめいて見えた

わぁ、と思わず声を漏らした

二人で並んで、宝物を見るようにその石を眺めた

その子の足元に目を向けると、同じような石がいくつか並んでいる

私がじっとその石を眺めていると「あっちにいっぱいあるよ」と言って、女の子は立ち上がり手を差し伸べてきた

差し出された手の向こうでは、青空の下で爽やかな風に揺れる柔らかそうな若葉が、透き通るような若苗色に輝いていた

葉の隙間からこぼれる光が眩しくて、思わず目を細めた

私はその手をぎゅっと握って立ち上がった

いつの間にか、涙は止まっていた



それが、ヨウとの一番古い記憶だ。