「南ー、起きろー。明日文化祭だからってあんまり気抜くなよ」
二時間目の数学の授業、もうすぐチャイムが鳴るというときに、担任から名指しで注意されてしまった。
静かだったクラス内が、笑い声やらコソコソ話をする声やらで、にわかに騒がしくなる。
冬馬くんが顔だけで振り返って、ニヤニヤしながら俺を見てきた。
は、恥ずかしい……。
今すぐこの机と同化したい。
照れ隠しの笑顔を浮かべながら、左隣を見る。
海渡くんは右手で頬杖をついて、珍しく窓の外でも見ているのか、その表情を窺い知ることはできなかった。
いつもだったら、注意される前に海渡くんが起こしてくれるのに。
なんて、恨みがましいことを思ったりして。
『キーンコーンカーンコーン』
チャイムが鳴って、担任が授業の終わりを告げた。
教室はいつものガヤガヤとした騒がしさに包まれる。
二時間目と三時間目の間の休み時間は、二十分ある。
今のうちにトイレに行って、眠気覚ましにコーヒーでも買ってこよう。
立ち上がった俺の机の上から、ダックスフントのペンケースがぽわんと落ちた。
あっ、と思っているうちに、海渡くんの長い腕が、床に落ちたそれを拾ってくれる。
「海渡くん、ありがとう」
受け取ろうと伸ばした俺の手に気づかなかったのか、海渡くんは素早くペンケースを教科書の上に重ねた。
「か、海渡く――」
次の瞬間、どっと押し寄せた女子たちの壁に、海渡くんの姿が見えなくなる。
「春山くん!文化祭のことなんだけど」
「相談したいから一緒に来てくれない?」
モスグリーンのネクタイ……三年の先輩か。
さすが海渡くん。
こういうとき、だいたい二人セットでお呼びがかかるんだけど、冬馬くんは……いない!
いつの間に?!
冬馬くん、忍者みたいだ。
きっと丸橋さんのところに飛んでいったんだろう。
いつもきっぱり断る海渡くんに対して、やんわりとフォローする冬馬くんは潤滑油みたいな存在なんだけど、ここは俺がその役目を担うべき?
「ね?ちょっとだけだから」
「春山くん、文化祭のとき休憩時間ってさ」
海渡くんを囲む先輩たちを見上げる。
大人っぽくて、きれいな人たちだな。
校内で見たことあるような気がしないでもないけど、向こうからしたら俺なんて、確実に初めましてだろう。
初めて会う人にだって、0から0.001でいいから、『好感』の方にバロメーターが動いてほしい。
ずっとそう思ってきた。
それに俺が助け舟を出したところで、冬馬くんみたいな愛嬌も、場を和ませるような技術もない。
変なやつ認定されて、微妙な空気になるのがオチだ。
でも、下手に断って海渡くんが悪く言われるくらいだったら、俺は―――
ワイシャツの胸元を握って、おずおずと口を開く。
「あ、あの――」
「あー……、いっすよ」
壁の向こうから聞こえてきた低い声と、立ち上がる気配に、俺の小さな勇気はあっけなく砕け散った。
先輩たちは「やったぁ!」とはしゃいで、海渡くん包囲網を崩さないまま、ぞろぞろと教室を出ていく。
俺は振り返らない海渡くんの背中を、ただじっと見つめることしかできなかった。
「……コーヒー、買ってこよ」
お財布を手に、廊下へ出る。
海渡くん、行っちゃった。
先輩だから断りづらかった?
それとも海渡くんも……冬馬くんみたいに彼女が欲しくなった、とか?
文化祭、あの中の誰かと一緒にまわるのかな。
俺、めちゃくちゃラッキーだなんて思ってたけど、普通に男だったわ。
望みなんてないって、ちゃんと分かってるつもりでいたけど、片思いって楽しいばっかりじゃないんだな。
そばにいられれば幸せだなんて、そんなの綺麗事じゃないか。
自分だけを見てほしいし、誰にも見せない顔を見せてほしい。
理由なんて作らなくても、会える権利がほしい。
触れたいし、触れてほしい。
漫画やドラマみたいな溺愛じゃなくたっていいんだ。
ただ、かけがえのない特別な存在になりたいだけ。
だから、勇気を出して想いを伝えて、恋人と友達の間に境界線を引く。
告白、かぁ……。
俺には絶対に無理だ。
ああ、世の中のすべてのカップルを尊敬することを今ここに誓います、まじで。
そっとため息をついて、自販機のある階段の踊り場に差し掛かったときだった。
ふいに自分の名前を呼ばれたような気がして、思わず足を止める。
「南くんの、あれはヤバかったよねぇ。可愛すぎた」
「うんうん、長澤くんにぎゅーって抱きついててさぁ、完全に恋人同士の雰囲気だった。それに去年も噂になってたよね、あの二人」
「そうだよ!『かいとま』が目立ってたから印象薄めだったけど、みゆが筋肉攻めだーって騒いでたじゃん」
「あの子、最初から『かいとま』は胡散臭いって言ってたもんね」
「それに比べて『ながみな』は信憑性高いっしょ!頭なでて、誰もいない教室に二人で入っていくの見たんだって。それに、仲良く手繋いで帰ってたらしいよ」
「私は抱き合ってキスしてたって聞いた!」
「やばぁ!まじで推せるんだけど」
きゃあきゃあという甲高い声が遠ざかっていく中、俺はその場に縫いつけられたみたいに動けなかった。
な、なんでそんな話になってるんだ?!
長澤に保健室に運ばれてるとき、海渡くんだと思って抱きついちゃったのは確かだけど……。
そういえばあの時、文化祭の準備でたくさんの生徒が廊下にいた。
あの中を俺はお姫様だっこされて、長澤にすり寄ったのか!
一人どころじゃない誰かの、熱のこもった叫び声も聞こえたような気がする。
手繋いでたっていうのは……冬馬くんと丸橋さんの逢瀬を目撃して、階段を駆け下りた時のこと?
俺、すごい必死な顔してたと思うんだけど、それがどうやったら仲良く一緒に帰ってたように見えるんだよ!
抱き合ってキスなんて、全く身に覚えがない。
そんなの、長澤の台本の中だけの出来事だ。
コーヒーを買う気になんてなれなくて、俺は来た道をとぼとぼと戻っていった。
昨日の放課後、長澤と廊下を歩いている時、チラチラと見られていると思ったのは気のせいじゃなかったのかもしれない。
今だって、前から歩いてきた二人組が、俺の顔を見るなりコソコソと耳打ちしている。
いや、もしかしたら全然関係ない話をしているのかもしれないけど、俺の頭の中にはもう長澤との噂のことしかなかった。
長澤とカップルコンテストに出ると決意した時、こういう事態を想定してなかったわけじゃない。
でも、自分たちから発信してネタにするのとは違って、思いもよらないところで噂だけが一人歩きしている。
しかも、妙にリアルなエピソードつきで。
弁明の機会も与えられないまま、ただの背景から引きずり出されて、あることないこと言われるのだろうか。
耐え忍んでいればいいって、一体いつまで?
それに、海渡くんにまで誤解されたら俺は……。
俺が海渡くんと冬馬くんの仲を誤解してた時みたいに、変な気を回されたりしたら……。
いくら望みはないと分かっていたって、好きな人からそんなことされたら……俺、辛くて死ねるかもしれない。
教室に入る。
途端にざわめきが少し小さくなる。
見られているような感覚に、歩き方さえも分からなくなりそうだ。
海渡くんも冬馬くんも、長澤もいない。
ようやく自分の席に着くと、冬馬くんが前のドアから教室に飛び込んできた。
それだけで空気が緩くなった気がして、俺は大きく深呼吸した。
冬馬くんは息せき切って駆け寄ってくると、ガバっと俺の肩を掴んだ。
ものすごい力で掴まれた肩は、いつもよりジンジン痛む。
「ねえ、優里くん!なんかすごいことになってるんだけど!聞いた?」
俺はがっくりとうなだれた。
冬馬くん、丸橋さんにでも聞いたのかな。
てことは、丸橋さんの友達もみんな知ってるってことか。
「はぁ……。噂のこと?俺と長澤がどうとかって」
「そうだよ!いんちょーに聞いたら、あの人、大爆笑してたんだけど」
大爆笑……。
まさか、当の長澤に少しだけ救われた気持ちになるなんて。
「いんちょーは完全に他人事だからいいんだよ!でも、海渡は―――」
ガラッと椅子を引く音に、肩に乗った冬馬くんの手が跳ねる。
一瞬で強張った顔は、俺の左隣に向けられた。
香水なのか柔軟剤なのか、いつもと違う甘ったるいにおいが漂ってきて、俺の胸が痛くなる。
俺はなぜか海渡くんの方を見れないまま、膝の上で拳を握った。
「か、海渡」
「冬馬、チャイム鳴るぞ」
「海渡、まさかあんなの信じてるわけないよね?」
「…………」
「あんなの嘘に決まってるじゃん!」
「……あの時、優里は……」
俺の喉がゴクリと鳴る。
海渡くんが次の言葉を紡ごうとした瞬間、チャイムとともに英語の先生が教室に入ってきた。
「ハロー、エブリワン。プリーズシッダウン」
冬馬くんはまだなにか言いたそうに、俺と海渡くんを交互に見つめていたけど、やがて諦めたように前を向いた。
大丈夫。
海渡くんだって、あんな噂を鵜呑みにするような人じゃない。
でも、変な気を回されるのだけは嫌だから、ちゃんと否定はしないと。
自分の命を守るためにも。
なんて説明すればいいんだろう。
あれこれと文章を考えるけど、考えれば考えるほどごまかしっぽくて、英語の授業なんてちっとも頭に入らなかった。
二時間目の数学の授業、もうすぐチャイムが鳴るというときに、担任から名指しで注意されてしまった。
静かだったクラス内が、笑い声やらコソコソ話をする声やらで、にわかに騒がしくなる。
冬馬くんが顔だけで振り返って、ニヤニヤしながら俺を見てきた。
は、恥ずかしい……。
今すぐこの机と同化したい。
照れ隠しの笑顔を浮かべながら、左隣を見る。
海渡くんは右手で頬杖をついて、珍しく窓の外でも見ているのか、その表情を窺い知ることはできなかった。
いつもだったら、注意される前に海渡くんが起こしてくれるのに。
なんて、恨みがましいことを思ったりして。
『キーンコーンカーンコーン』
チャイムが鳴って、担任が授業の終わりを告げた。
教室はいつものガヤガヤとした騒がしさに包まれる。
二時間目と三時間目の間の休み時間は、二十分ある。
今のうちにトイレに行って、眠気覚ましにコーヒーでも買ってこよう。
立ち上がった俺の机の上から、ダックスフントのペンケースがぽわんと落ちた。
あっ、と思っているうちに、海渡くんの長い腕が、床に落ちたそれを拾ってくれる。
「海渡くん、ありがとう」
受け取ろうと伸ばした俺の手に気づかなかったのか、海渡くんは素早くペンケースを教科書の上に重ねた。
「か、海渡く――」
次の瞬間、どっと押し寄せた女子たちの壁に、海渡くんの姿が見えなくなる。
「春山くん!文化祭のことなんだけど」
「相談したいから一緒に来てくれない?」
モスグリーンのネクタイ……三年の先輩か。
さすが海渡くん。
こういうとき、だいたい二人セットでお呼びがかかるんだけど、冬馬くんは……いない!
いつの間に?!
冬馬くん、忍者みたいだ。
きっと丸橋さんのところに飛んでいったんだろう。
いつもきっぱり断る海渡くんに対して、やんわりとフォローする冬馬くんは潤滑油みたいな存在なんだけど、ここは俺がその役目を担うべき?
「ね?ちょっとだけだから」
「春山くん、文化祭のとき休憩時間ってさ」
海渡くんを囲む先輩たちを見上げる。
大人っぽくて、きれいな人たちだな。
校内で見たことあるような気がしないでもないけど、向こうからしたら俺なんて、確実に初めましてだろう。
初めて会う人にだって、0から0.001でいいから、『好感』の方にバロメーターが動いてほしい。
ずっとそう思ってきた。
それに俺が助け舟を出したところで、冬馬くんみたいな愛嬌も、場を和ませるような技術もない。
変なやつ認定されて、微妙な空気になるのがオチだ。
でも、下手に断って海渡くんが悪く言われるくらいだったら、俺は―――
ワイシャツの胸元を握って、おずおずと口を開く。
「あ、あの――」
「あー……、いっすよ」
壁の向こうから聞こえてきた低い声と、立ち上がる気配に、俺の小さな勇気はあっけなく砕け散った。
先輩たちは「やったぁ!」とはしゃいで、海渡くん包囲網を崩さないまま、ぞろぞろと教室を出ていく。
俺は振り返らない海渡くんの背中を、ただじっと見つめることしかできなかった。
「……コーヒー、買ってこよ」
お財布を手に、廊下へ出る。
海渡くん、行っちゃった。
先輩だから断りづらかった?
それとも海渡くんも……冬馬くんみたいに彼女が欲しくなった、とか?
文化祭、あの中の誰かと一緒にまわるのかな。
俺、めちゃくちゃラッキーだなんて思ってたけど、普通に男だったわ。
望みなんてないって、ちゃんと分かってるつもりでいたけど、片思いって楽しいばっかりじゃないんだな。
そばにいられれば幸せだなんて、そんなの綺麗事じゃないか。
自分だけを見てほしいし、誰にも見せない顔を見せてほしい。
理由なんて作らなくても、会える権利がほしい。
触れたいし、触れてほしい。
漫画やドラマみたいな溺愛じゃなくたっていいんだ。
ただ、かけがえのない特別な存在になりたいだけ。
だから、勇気を出して想いを伝えて、恋人と友達の間に境界線を引く。
告白、かぁ……。
俺には絶対に無理だ。
ああ、世の中のすべてのカップルを尊敬することを今ここに誓います、まじで。
そっとため息をついて、自販機のある階段の踊り場に差し掛かったときだった。
ふいに自分の名前を呼ばれたような気がして、思わず足を止める。
「南くんの、あれはヤバかったよねぇ。可愛すぎた」
「うんうん、長澤くんにぎゅーって抱きついててさぁ、完全に恋人同士の雰囲気だった。それに去年も噂になってたよね、あの二人」
「そうだよ!『かいとま』が目立ってたから印象薄めだったけど、みゆが筋肉攻めだーって騒いでたじゃん」
「あの子、最初から『かいとま』は胡散臭いって言ってたもんね」
「それに比べて『ながみな』は信憑性高いっしょ!頭なでて、誰もいない教室に二人で入っていくの見たんだって。それに、仲良く手繋いで帰ってたらしいよ」
「私は抱き合ってキスしてたって聞いた!」
「やばぁ!まじで推せるんだけど」
きゃあきゃあという甲高い声が遠ざかっていく中、俺はその場に縫いつけられたみたいに動けなかった。
な、なんでそんな話になってるんだ?!
長澤に保健室に運ばれてるとき、海渡くんだと思って抱きついちゃったのは確かだけど……。
そういえばあの時、文化祭の準備でたくさんの生徒が廊下にいた。
あの中を俺はお姫様だっこされて、長澤にすり寄ったのか!
一人どころじゃない誰かの、熱のこもった叫び声も聞こえたような気がする。
手繋いでたっていうのは……冬馬くんと丸橋さんの逢瀬を目撃して、階段を駆け下りた時のこと?
俺、すごい必死な顔してたと思うんだけど、それがどうやったら仲良く一緒に帰ってたように見えるんだよ!
抱き合ってキスなんて、全く身に覚えがない。
そんなの、長澤の台本の中だけの出来事だ。
コーヒーを買う気になんてなれなくて、俺は来た道をとぼとぼと戻っていった。
昨日の放課後、長澤と廊下を歩いている時、チラチラと見られていると思ったのは気のせいじゃなかったのかもしれない。
今だって、前から歩いてきた二人組が、俺の顔を見るなりコソコソと耳打ちしている。
いや、もしかしたら全然関係ない話をしているのかもしれないけど、俺の頭の中にはもう長澤との噂のことしかなかった。
長澤とカップルコンテストに出ると決意した時、こういう事態を想定してなかったわけじゃない。
でも、自分たちから発信してネタにするのとは違って、思いもよらないところで噂だけが一人歩きしている。
しかも、妙にリアルなエピソードつきで。
弁明の機会も与えられないまま、ただの背景から引きずり出されて、あることないこと言われるのだろうか。
耐え忍んでいればいいって、一体いつまで?
それに、海渡くんにまで誤解されたら俺は……。
俺が海渡くんと冬馬くんの仲を誤解してた時みたいに、変な気を回されたりしたら……。
いくら望みはないと分かっていたって、好きな人からそんなことされたら……俺、辛くて死ねるかもしれない。
教室に入る。
途端にざわめきが少し小さくなる。
見られているような感覚に、歩き方さえも分からなくなりそうだ。
海渡くんも冬馬くんも、長澤もいない。
ようやく自分の席に着くと、冬馬くんが前のドアから教室に飛び込んできた。
それだけで空気が緩くなった気がして、俺は大きく深呼吸した。
冬馬くんは息せき切って駆け寄ってくると、ガバっと俺の肩を掴んだ。
ものすごい力で掴まれた肩は、いつもよりジンジン痛む。
「ねえ、優里くん!なんかすごいことになってるんだけど!聞いた?」
俺はがっくりとうなだれた。
冬馬くん、丸橋さんにでも聞いたのかな。
てことは、丸橋さんの友達もみんな知ってるってことか。
「はぁ……。噂のこと?俺と長澤がどうとかって」
「そうだよ!いんちょーに聞いたら、あの人、大爆笑してたんだけど」
大爆笑……。
まさか、当の長澤に少しだけ救われた気持ちになるなんて。
「いんちょーは完全に他人事だからいいんだよ!でも、海渡は―――」
ガラッと椅子を引く音に、肩に乗った冬馬くんの手が跳ねる。
一瞬で強張った顔は、俺の左隣に向けられた。
香水なのか柔軟剤なのか、いつもと違う甘ったるいにおいが漂ってきて、俺の胸が痛くなる。
俺はなぜか海渡くんの方を見れないまま、膝の上で拳を握った。
「か、海渡」
「冬馬、チャイム鳴るぞ」
「海渡、まさかあんなの信じてるわけないよね?」
「…………」
「あんなの嘘に決まってるじゃん!」
「……あの時、優里は……」
俺の喉がゴクリと鳴る。
海渡くんが次の言葉を紡ごうとした瞬間、チャイムとともに英語の先生が教室に入ってきた。
「ハロー、エブリワン。プリーズシッダウン」
冬馬くんはまだなにか言いたそうに、俺と海渡くんを交互に見つめていたけど、やがて諦めたように前を向いた。
大丈夫。
海渡くんだって、あんな噂を鵜呑みにするような人じゃない。
でも、変な気を回されるのだけは嫌だから、ちゃんと否定はしないと。
自分の命を守るためにも。
なんて説明すればいいんだろう。
あれこれと文章を考えるけど、考えれば考えるほどごまかしっぽくて、英語の授業なんてちっとも頭に入らなかった。



