君が僕に光を与えてくれた。


ある日のこと

望琴は朝から少し調子が悪かった。
本人は隠しているつもりだった。
でも。翔には分かった。
いつもよりタイピングが遅い。
コーヒーを飲む回数が多い。
ため息が少し増えている。

「望琴。」

「はい。」

「体調悪いか。」

「え?」

「顔。」

「そんな顔してます?」

「あぁ。」

「大丈夫です。」

「……。」

翔は少し黙る。

「お前。」

「はい。」

「いつも大丈夫って言うな。」

「……。」

「本当に大丈夫な奴は、そんなに言わない。」

その言葉に。少しだけ驚いた。

「でも仕事が。」

「俺がいる。」

「は?あ、いや、え?……。」

「だから今日は無理するな。」

その日、望琴は定時で帰された。
またまた別の日には、
その日は残業になりそうだった。

「望琴。」
そう声をかけられたかと思うと
こっちに向かってくる社長の姿が見える。

「はい。」

「今日はここまで。」

「え?」

時計を見るがまだ十八時。

「でも終わってません。」

「残りは明日。」

「いや、でも。」

「帰れ。」

「……。」

「命令だ。」

望琴は(俺、また体調悪そうな顔でもしてたかな?まぁ社長がそう言うのならお言葉に甘えて帰ろう。社長優しいな。)なんで思いながら渋々帰宅する。

翌日。

「おはようございます。」

「坂城さん。おはよう。」

南さんがなんだかニヤニヤしている。

「昨日帰されたんだって?」

「はい。」

「そうなんですよ。」

「へぇ。」

「社長が無理するなって。」

「ふふ。」

「?」

「社長、他の人には言わないんだけどね。」

「え?」

「……。」

「え?」

「……。」

「いや。」

(やっぱ俺が昨日疲れた顔してたからかな。)

望琴は少しの間考えて自己完結した。

「そういうことか。」

南さん(違うーー!!)