「頼むから冷房のスイッチ、ついていてくれよ」と淡い期待を寄せ教室の扉を開ける。すると熱気に蒸された空気がこちら側に流れ込んでくる。まあ、そりゃそうだよな。誰もいないのに冷房がついているわけがない。
とりあえずエアコンを起動しいつも通りの冷房、18℃、強風に設定を揃え、そのままうなだれるように自分の窓際の席に座り込んだ。
暑い。とにかく暑い。念のためとハンディーファンを持ってきていたが、あまり教室も冷えていないため、あまり意味を成していないように感じる。だがないよりはマシ、の考えでこのまま電源を付けておくことにした。
ここまで到達するだけでかなり疲れてしまった。すべての体重をかけ脱力するように机に伏せる。窓越しに直射日光が当たってくるが、意外と心地よいくらいの温度だ。暖かい。気を抜くとそのまま眠ってしまいそうだった。
ふと気になったので体の方向を転換し、窓から広がる外の景色を眺めてみる。まるでキャンパスにでも描いたような、とても美しくのどかな風景だ。多くの緑と澄んだ空、窓越しでも眩しい太陽、どこまでも広がっていそうな巨大な入道雲。特別美しいわけでもないけど、いつまでも眺めていたくなるような、そんな素朴な風景だ。
目の前には流れも穏やかな川が流れており、その奥には先ほど自分が汗まみれになりながら走ってきたサイクリングロードがある。そのすぐ側には橋が架かっており、そこの上にはモノレール用の線路が建てられている。
普段であれば五分に一度ほどのペースでモノレールが走ってくるのだが、今日はまだ一度も通ったところを見ていない。もしかしたら今後ももう二度と、走るところを見ることはできないのだろうか。思わず、嫌な想像をしてしまう。
川の奥には住宅街があって、たくさんの人が暮らしていて、その奥には小さめの山や丘があって、そこにはまたたくさんの住宅街があって、更に小学校や中学校、大学や老人ホームなどの多くの施設が建てられていて、多くの人々がそれぞれの日常を過ごしている。
それなら、ここからは見えないあの山の奥はどうなっているのだろう。どのような人がそこにいて、どのような暮らしを送っているのか。自分がそこに産まれ、人生を過ごしていたらどのような人間になっていたのだろうか。そんな考えてもキリがなさそうなことを考えることが僕は好きだ。未だに自分なりの回答は見つけられていないのだけど、それを探すために人は生きているのだと、僕はそう信じて生きている。
こんな妄想を毎日、授業中もずっと窓を眺めながらしている。まるで映画かアニメの主人公にでもなったような気分になれる。おかげで授業の内容には全くついていけず、テストの結果も散々である。
だがやはりここからの景色は良い。春、夏、秋、冬、どの季節でもその日だけの景色が窓から広がっている。それが全く同じ景色であることは、きっと今までもこれからも一度もないであろう。
とりあえずエアコンを起動しいつも通りの冷房、18℃、強風に設定を揃え、そのままうなだれるように自分の窓際の席に座り込んだ。
暑い。とにかく暑い。念のためとハンディーファンを持ってきていたが、あまり教室も冷えていないため、あまり意味を成していないように感じる。だがないよりはマシ、の考えでこのまま電源を付けておくことにした。
ここまで到達するだけでかなり疲れてしまった。すべての体重をかけ脱力するように机に伏せる。窓越しに直射日光が当たってくるが、意外と心地よいくらいの温度だ。暖かい。気を抜くとそのまま眠ってしまいそうだった。
ふと気になったので体の方向を転換し、窓から広がる外の景色を眺めてみる。まるでキャンパスにでも描いたような、とても美しくのどかな風景だ。多くの緑と澄んだ空、窓越しでも眩しい太陽、どこまでも広がっていそうな巨大な入道雲。特別美しいわけでもないけど、いつまでも眺めていたくなるような、そんな素朴な風景だ。
目の前には流れも穏やかな川が流れており、その奥には先ほど自分が汗まみれになりながら走ってきたサイクリングロードがある。そのすぐ側には橋が架かっており、そこの上にはモノレール用の線路が建てられている。
普段であれば五分に一度ほどのペースでモノレールが走ってくるのだが、今日はまだ一度も通ったところを見ていない。もしかしたら今後ももう二度と、走るところを見ることはできないのだろうか。思わず、嫌な想像をしてしまう。
川の奥には住宅街があって、たくさんの人が暮らしていて、その奥には小さめの山や丘があって、そこにはまたたくさんの住宅街があって、更に小学校や中学校、大学や老人ホームなどの多くの施設が建てられていて、多くの人々がそれぞれの日常を過ごしている。
それなら、ここからは見えないあの山の奥はどうなっているのだろう。どのような人がそこにいて、どのような暮らしを送っているのか。自分がそこに産まれ、人生を過ごしていたらどのような人間になっていたのだろうか。そんな考えてもキリがなさそうなことを考えることが僕は好きだ。未だに自分なりの回答は見つけられていないのだけど、それを探すために人は生きているのだと、僕はそう信じて生きている。
こんな妄想を毎日、授業中もずっと窓を眺めながらしている。まるで映画かアニメの主人公にでもなったような気分になれる。おかげで授業の内容には全くついていけず、テストの結果も散々である。
だがやはりここからの景色は良い。春、夏、秋、冬、どの季節でもその日だけの景色が窓から広がっている。それが全く同じ景色であることは、きっと今までもこれからも一度もないであろう。
