Soft-drink

 絶望の気持ちに襲われそうになりながらも、とりあえずいつものルーティーンをこなしてみることにした。なぜかはわからないのだがなんとなく、そのほうが気持ちも落ち着く気がしたのだ。(実際はそんなことは全くなかったのだが)
 まずトイレに行って出すものを出して、冷水シャワーを浴びて汗を流して、着替えたらドライヤーとヘアーアイロンで髪をセットして、朝ごはんをしっかり食べて(今日は冷やしお茶漬けに梅をトッピングした。最近ハマっている)、スマホを眺めながら歯磨きをして、日焼け止めと一応虫よけを塗って学校へ向かう準備をする。
 今日は八月十五日で夏休み真只中ではあるのだが、学校ならば誰かしらいるだろうと踏んで登校することを決めたのだ。
 いつもこなしているはずの日常、普段だったら一時間もかからないこのルーティーンも、この状況に恐怖を感じているのか、あまり身体が思うように動かず、今日は二時間近くかかってしまった。
 別に遅刻するわけでもないのに、焦っていたのだろうか。僕は急いで家を飛び出し、鍵を閉め、スポーツバイクを引っ張り出し、サドルに跨って学校に向かって全力で走り出した。