写真のない未来

その沈黙だけで十分だった。


いつから写真を撮ることを好きになったのか覚えていない。


幼い頃からおもちゃのカメラが大好きで、大きくなるにつれて使うカメラも本格的になっていき、気づけば手放せない存在となっていた。


どこに行くにもカメラは私の必需品であった。


今使っているカメラだって、バイトを頑張って自分で貯めたお金で買った少しいいやつ。


目で見ている綺麗な景色をカメラに収めることで、ずっと忘れることはないし誰かと共有することだってできる。


だから私は、写真を撮ることが生きがいだったのだ。



「写真を撮ることは難しくなると思います。また、手術をするかしないかは、一ヶ月以内に保護者の方ともよく相談して決断してください。保護者の方にもすでにお話しはさせていただいているので」


「…はい」



医師は、終始私を憐れむような瞳で見ていた。


私だって思う。