写真のない未来

そこで一度言葉を切ってから、選ぶように慎重に続けた。



「手術によって、視力に後遺症が残る可能性があります」


「…視力?」


「場合によっては、視野の一部を失ったり、これまでのように物を見ることができなくなったりする可能性もあります」



私は膝の上に置いた手を見つめた。


そして、床に置いてある、通学鞄から覗く愛用のカメラを見た。


今日も学校帰りに、写真を撮るつもりだった。


夕焼けが綺麗だったから彼にも見せようとカメラを構えたところで、激しい頭痛とともに突然視界が歪みそのままその場に倒れた。


目が覚めると、私は病院に運ばれていたのだ。



「写真は、撮れますか?」



やっとのことで出てきたその言葉に、医師はすぐには答えなかった。