写真のない未来

「脳腫瘍、ですか?」



自分の口から出た言葉なのに、ひどく他人事のように聞こえた。


目の前に座る医師は、悲痛な面持ちで小さく頷いた。



「はい。詳しい検査が必要ですが、画像を見る限り、脳の視神経に近い部分に腫瘍があります。このまま放っておくと、さらに頭痛がひどくなり、最悪の場合、命にかかわる危険性もあります」


「…それって、治るんですか?」


「手術をすれば、命が助かる可能性は十分にあります」



その言葉に、私は詰めていた息をほっと吐く。


なんだ、よかった。


ちゃんと治るんだ。


そう思った直後、医師が続けた。



「ただし…」