愛の終わりを知らない君へ

「ん?いや、別に。そろそろ行かないとなーって。女の子待たせてるし」



保健室に来てから一時間近くが経とうとしていた。


先生が伸ばしてきた腕をかわして、ワイシャツのボタンを留めていく。


先生は大胆にも裸のままベッドの上で寝転がりながら、頬杖をついて俺を見てきた。



「また偏頭痛で苦しくなったら、保健室おいでね。いつでも待ってるわ」


「うん」



頬杖をつく先生の左手薬指にはめられているリングを一瞥して、にっこりと頷く。


先生は、既婚者だ。


それも今年で結婚十年目の。


十年がたった今でも夫婦仲は円満らしく、それは生徒や職員の間でも知られているからこそ、魅力的ではあるけど先生に手を出す人なんていなかった。


俺を除いて。