去年の今頃は、悪夢にうなされていた時期だ。毎月私は祠にやってきては、米とお酒、お水をかえて手を合わせる。ぴたりとハマった“カケラ”。私にも、やりたいことは見つかるのだろうか。
◇
ゴールデンウィークに、夕燈のアパートへ遊びに行った。駅まで迎えに来てくれた夕燈は、色素の薄い茶色の髪を揺らし、薄手のシャツを羽織っている。脚が長くて、まるでモデルみたいだ。大学に入ったら急に大人びた気がする。
「ひよ、久しぶり」
変わらない笑顔を向けてくれる。
「久しぶり。大学はどう?」
並んで歩くと、自然と手を繋がれた。
「楽しいよ。でも課題がたくさんあるかな」
夕燈が少し照れたように笑う。
「大変だね」
「ひよはどう? やりたいこと見つかった?」
小首を傾げて覗き込んでくる。ほんと綺麗な顔。
「……うーん、まだ」
「そっか。とりあえず今日はデートのリベンジしよっか?」
「うん!」
思わず声が弾んだ。
「水色のワンピース、似合ってるね。ひよが選んだの?」
今日の私は水色のワンピースに白いパンプス。髪は緩く巻いてサイドにまとめている。私はゆっくりと首を振った。
「お母さんが選んでくれた」
夕燈は少し驚いたように目を丸くし、それから優しく微笑む。
「そっか」
夕燈と並んで歩く。まるで恋人みたいだ。嬉しくて、恥ずかしくて、むず痒い。カフェでお昼を食べて、見たかった映画を観て、買い物をしてアパートに帰ってきた。
「ひよ、今日は泊まるでしょ?」
夕燈が食材を冷蔵庫にしまう。部屋は整理整頓されていて、シンプルだけど本がずらりと並んでいる。
「うん、その予定できた」
しっかりとパジャマと服もスキンケアグッズも持って来ている。
「朝陽も夜来るから、鍋パーティーしようか」
夕燈が楽しそうに笑う。
「そうだね。朝陽、大学で無双してそうだな〜」
高校でもめちゃくちゃモテてたし。もう彼女いたりして。
「ふふ、そうかもね。でもひよが来るの、朝陽も楽しみにしてたよ?」
夕燈の言葉に朝陽の顔が浮かぶ。……ちゃんと勉強してるのかと、小言を言われる予感しかしない。
◇
ゴールデンウィークに、夕燈のアパートへ遊びに行った。駅まで迎えに来てくれた夕燈は、色素の薄い茶色の髪を揺らし、薄手のシャツを羽織っている。脚が長くて、まるでモデルみたいだ。大学に入ったら急に大人びた気がする。
「ひよ、久しぶり」
変わらない笑顔を向けてくれる。
「久しぶり。大学はどう?」
並んで歩くと、自然と手を繋がれた。
「楽しいよ。でも課題がたくさんあるかな」
夕燈が少し照れたように笑う。
「大変だね」
「ひよはどう? やりたいこと見つかった?」
小首を傾げて覗き込んでくる。ほんと綺麗な顔。
「……うーん、まだ」
「そっか。とりあえず今日はデートのリベンジしよっか?」
「うん!」
思わず声が弾んだ。
「水色のワンピース、似合ってるね。ひよが選んだの?」
今日の私は水色のワンピースに白いパンプス。髪は緩く巻いてサイドにまとめている。私はゆっくりと首を振った。
「お母さんが選んでくれた」
夕燈は少し驚いたように目を丸くし、それから優しく微笑む。
「そっか」
夕燈と並んで歩く。まるで恋人みたいだ。嬉しくて、恥ずかしくて、むず痒い。カフェでお昼を食べて、見たかった映画を観て、買い物をしてアパートに帰ってきた。
「ひよ、今日は泊まるでしょ?」
夕燈が食材を冷蔵庫にしまう。部屋は整理整頓されていて、シンプルだけど本がずらりと並んでいる。
「うん、その予定できた」
しっかりとパジャマと服もスキンケアグッズも持って来ている。
「朝陽も夜来るから、鍋パーティーしようか」
夕燈が楽しそうに笑う。
「そうだね。朝陽、大学で無双してそうだな〜」
高校でもめちゃくちゃモテてたし。もう彼女いたりして。
「ふふ、そうかもね。でもひよが来るの、朝陽も楽しみにしてたよ?」
夕燈の言葉に朝陽の顔が浮かぶ。……ちゃんと勉強してるのかと、小言を言われる予感しかしない。

