扉を開けた瞬間――
「ひよ…?」
タオルで頭を拭いている夕燈だった。上半身は裸でうっすらと腹筋がみえる。細いのに締まってるんだな、下は履いてて安心した。……いや、そうじゃない。
「ご、ご、ごめん!いると思わなかった!!」
慌てて出ようとしたところで、
「待って」
腕を引かれ、背中から腕がまわる。だ、抱きしめられてる?
「ど、どうしたの?」
耳元でそっと、
「ひよ、泣いたの?」
……さすが双子。すぐ気づくの、本当にやめてほしい。
「いや、まあ。映画でね」
「……ほんと?」
耳元にかかる息がくすぐったい。
「ほ、ほんとだよ」
「あいつ……じゃないよね?」
声が低くなる。
「あいつって……だれ?」
「この前、二人で帰ってきたでしょ?」
吉川のことか。
「違う。朝陽にも言われたけど、友達だから」
ため息が出る。
「そう……」
「はなして」
「あ、ごめんね?俺もう出るからいいよ。お風呂」
夕燈はTシャツに着替え、髪をかきあげる。
「髪あげると、朝陽に似てるよね」
「んー?でもひよは、いつもすぐわかるよね?服変えても声変えても、何しても。両親だって間違えるのに」
肩をすくめる。
「だって、似てるけど似てないから」
その言葉に夕燈は驚いた顔をして、すぐに優しく目を細めた。
「そうだね。朝陽と俺は全然違う」
そう言って、私の目元をそっと拭う。
「目元、タオルであっためな。でも、のぼせないようにね」
そう言って夕燈は脱衣所から出ていった。……優しい。優しすぎる。嬉しかったはずなのに、今は苦しくて仕方がない。
「あー、いやだなあ」
そう思いながらお風呂に入る。お湯を浴びると少しスッキリしてきた。頭が冷静になる。とりあえず……地元の図書館に明日行ってみよう。タオルで目元を覆う。気持ちいい。それでも心はぐちゃぐちゃで、“私の居場所はここにはない”という事実が、ひどく孤独だった。
「ひよ…?」
タオルで頭を拭いている夕燈だった。上半身は裸でうっすらと腹筋がみえる。細いのに締まってるんだな、下は履いてて安心した。……いや、そうじゃない。
「ご、ご、ごめん!いると思わなかった!!」
慌てて出ようとしたところで、
「待って」
腕を引かれ、背中から腕がまわる。だ、抱きしめられてる?
「ど、どうしたの?」
耳元でそっと、
「ひよ、泣いたの?」
……さすが双子。すぐ気づくの、本当にやめてほしい。
「いや、まあ。映画でね」
「……ほんと?」
耳元にかかる息がくすぐったい。
「ほ、ほんとだよ」
「あいつ……じゃないよね?」
声が低くなる。
「あいつって……だれ?」
「この前、二人で帰ってきたでしょ?」
吉川のことか。
「違う。朝陽にも言われたけど、友達だから」
ため息が出る。
「そう……」
「はなして」
「あ、ごめんね?俺もう出るからいいよ。お風呂」
夕燈はTシャツに着替え、髪をかきあげる。
「髪あげると、朝陽に似てるよね」
「んー?でもひよは、いつもすぐわかるよね?服変えても声変えても、何しても。両親だって間違えるのに」
肩をすくめる。
「だって、似てるけど似てないから」
その言葉に夕燈は驚いた顔をして、すぐに優しく目を細めた。
「そうだね。朝陽と俺は全然違う」
そう言って、私の目元をそっと拭う。
「目元、タオルであっためな。でも、のぼせないようにね」
そう言って夕燈は脱衣所から出ていった。……優しい。優しすぎる。嬉しかったはずなのに、今は苦しくて仕方がない。
「あー、いやだなあ」
そう思いながらお風呂に入る。お湯を浴びると少しスッキリしてきた。頭が冷静になる。とりあえず……地元の図書館に明日行ってみよう。タオルで目元を覆う。気持ちいい。それでも心はぐちゃぐちゃで、“私の居場所はここにはない”という事実が、ひどく孤独だった。

