「李花ちゃんさ、いままでろくな生活送ってないよ。第一に痩せすぎ。毎日まともな食事にありつけていたかどうかすら怪しい」
それは、薄々感づいてはいた。
だからこそ「ささいなことも報告するように」と侍女に言いつけたというのに。
……そろいもそろって、役立たずが。
「おまえに言われたとおり、柳王朝についての文献を片っぱしからひっくり返してきた。そしたらなんと、歴代の系譜で、不自然に消された箇所を見つけました」
「つまり……記録から抹消された皇族がいると」
──わたしは、柳李花と申します。
いまだからこそ断言できる。
李花は、嘘偽りを口にする娘ではないと。
「李花ちゃんの母君、北方の出身らしいね。おまえがご執心な伝説発祥の地だ」
「『桃娘』……」
その身にたぐいまれなる癒やしの力を宿しているとされる、伝説の乙女。
俺たち狼族とは、浅からぬ縁のある存在……
「李花、おまえは本当に──……」
それは、薄々感づいてはいた。
だからこそ「ささいなことも報告するように」と侍女に言いつけたというのに。
……そろいもそろって、役立たずが。
「おまえに言われたとおり、柳王朝についての文献を片っぱしからひっくり返してきた。そしたらなんと、歴代の系譜で、不自然に消された箇所を見つけました」
「つまり……記録から抹消された皇族がいると」
──わたしは、柳李花と申します。
いまだからこそ断言できる。
李花は、嘘偽りを口にする娘ではないと。
「李花ちゃんの母君、北方の出身らしいね。おまえがご執心な伝説発祥の地だ」
「『桃娘』……」
その身にたぐいまれなる癒やしの力を宿しているとされる、伝説の乙女。
俺たち狼族とは、浅からぬ縁のある存在……
「李花、おまえは本当に──……」

