さっきの真っ青な舌にもビックリしたけど、それ以上に彼にはいつもビックリさせられる。柊弥くんは何かと俺に珍しいお菓子をくれたり、珍しいおもちゃで驚かせようとしてきたり、面白い動画を見せてくれたりする。
大きな反応もできないし、笑うこともできない俺に、いつもいつも「先輩、それ美味しい?」「先輩コレ見て!」と言って、無邪気に接してくれるんだ。
____先輩、面白かったら笑っていいんだよ?
いつだったか、そう言ってくれたこともあった。まるで俺が笑わなように意識してることを見透かしてるみたいだった。彼は一見軽そうに思われがちだけど、本当は人のことをよく見てると思う。
「…!甘い、」
さっき貰った棒キャンディの包み紙を外して口に放り込んでみた。舌の上でくるくると転がすと喉が渇くほどの甘みを感じる。もし柊弥くんに今の舌をべっと出して見せたら、「先輩、俺と一緒ー!ほら!」とか言いながら笑ってくれるんだろうな。
きっと、そんなのずっと続く訳じゃないのに。
俺が周りにいないタイプで面白くて、昔あの人に言われたようにちょっと顔が綺麗だからなのか。
それに飽きたら、きっとああやって離れていくに決まっているだろうに。


