オカルトすぎる多々良くんを保護します

郡司と、鹿島、広瀬と放課後教室に集まって、「セーラー作戦」を実行することになった。
てか何セーラー作戦って何するんだ?
「多々良はどんな時に出てくるんだ?」
鹿島が、椅子から転けそうな程前のめりで聞いてくる。
「なんか、こうドキドキしたら、でてくる?みたいな」
「それってさ、こうゆうこと?」
鹿島が多々良に近づいて、壁ドンする。
「え、そうゆうことなのかな…」
「多々良、好きだよ」
「す、好き?」
広瀬にもドンっと壁ドンされて、鹿島と広瀬に囲まれて
どうなってんの?
鹿島と広瀬の間を顔を抑えて郡司は入ってきた。

「ちょっと、やめろお前ら、多々良大丈夫?」
「どう?セーラーおじさんは?」
「今はいない」
「おいードキドキ足りてないんじゃいの?」
「お前らな、油断も隙もねーな」
鹿島がメガネをくいっとあげて、広瀬、郡司とうんと頷き多々良に向き合った。
「多々良のことこれからドキドキさせればいいんだな」
「は!?何でそうなるの」
「多々良は誰に、一番ドキドキする対決しようよ」
「いいね〜僕が勝つかもよ」
「は!?だめだから、絶対だめだから」
郡司は必死に多々良の前であたふたしている。
「何で郡司が決めるの、俺らの自由じゃん」
「ねえ、多々良」
「え、まあ…」
鹿島と広瀬は前のめりで、もう止まれないようだ。
「わかったよ、こうなったら、俺が多々良のドキドキをぜんぶあげるからな!」
「ふ〜ん、これからはライバルだ〜」
「多々良、純粋に判断してくれ、こんな奴より俺がいいだろ」
「じゃあ、これから裸デートだ!行くぞ」
「え、裸デート?」
「うん、俺らがよく行く銭湯、サウナ」
「やったあ、汗かくぞ〜」
「久しぶりに行くわ」
「サウナ行くの?」

鹿島、広瀬、郡司はうんうんうんと頷いていて、まず俺の裸見られるの恥ずかしいんだけど、てか、郡司、鹿島、広瀬と裸の付き合いするってこと?
いやー展開早すぎてついていけないよーー。

○珠の湯・銭湯サウナ
大学近くの「珠の湯」。施設もホテルの階にあるため綺麗な所だった。「珠の湯」は大学の男女ともに人気で、サークルや部活おわりでくることが多い。
郡司、鹿島、広瀬はよく来ているようで、会員証をもっていた。郡司、鹿島、広瀬はタオルを羽織って、ズボンとTシャツを脱いだ。

「先シャワー入るわ」
「おっけい、すぐ行くわ」
鹿島も広瀬も郡司も腹筋が割れていて、郡司もしっかり割れていた。
その間に多々良が脱ぐと、ぷにっとしたお腹が披露された。
「…可愛い、可愛いすぎる」
「み、見ないで、よ」

多々良は恥ずかしくて、多々良はタオルを胸まであげると、郡司はにかっと笑って、ドアを開けてサウナ室に向かう。郡司と多々良も軽くシャワーを浴びて、サウナ室に行く。
もうすでに、汗が全身に流れている鹿島と広瀬がいた。

「おっせーよ、もう2回戦いくとこだった」
「そうだよ、てか多々良、あげすぎじゃない」

多々良は、タオルをゆっくりと下げて、座る。
熱々のサウナは、ぶあっと汗の滴が落ちる。
鹿島、広瀬が多々良の隣を挟んできた。

「なあ、多々良のポニョみたいだな」
「うんうん、可愛い」
「あ、バカにしてるでしょ、みんな何でそんな腹筋あるの」
「一応、俺ら運動部だしな、ほら」
「え、何部なの」
「水泳」
「それは、それは腹筋あるわけだ」
「多々良もクロールしたら、すぐ筋肉つくよ」
「まじで、そう、100回往復地獄な」
「えーそれは地獄だね、でも郡司は帰宅だよね」
「ああ、最近、映画部入ったじゃん」
「そうだった」
「郡司が入るなんて珍しいこともあるんだな」
「まじで、一生帰宅かと思った」
「だって多々良がいるんだもん」
「ああ、まあ」

俺の顔はタコみたいに赤くなる。目の前のサウナに座っているのはおじさんが出てきた。
「あ、いた…おじさん」
「あードキドキしちゃったんだ?」
「てか見えないんだけど、どの辺にいるの」
多々良が指差す方向を指すと、サウナの端におじさんは熱いのかフラフラ座って揺れていた。
「なんか、熱い見たい、フラフラしてる」
そのままおじさんは立ち上がり、サウナから出ていった。
「え、どこ」
「まだいるよな」
鹿島と、広瀬はサウナ内を探し回るが、おじさんを見つけられない。
「あー熱くて出ていっちゃった」
「えーまじか、本当に見えないもんなんだな」
「てういうか、俺らも限界」

鹿島と広瀬は残念そうだけど、サウナ室を出ていった。
郡司はまだ耐えれるのか、おじさんの方向を見ていた。

多々良は郡司の目の前で手をふりふりするが郡司はフリーズしていて、反応しない。
「郡司、大丈夫そ?おーい、郡司!聞こえてる?」
郡司が気づいたのか、多々良とばちっと目が会った。
「…まじで、いた」
「え、郡司見えた?」
「…多分、てか絶対にいた、おじさん」
「うん、いたよ!すごいじゃん!郡司すごいやったね!」

多々良と郡司は嬉しすぎて、2人でハイタッチして手を握りあって、大喜びしていた。
多々良が手を離すと、郡司はもう一度多々良の腕を掴んで、郡司の身体に引き寄せる。
郡司に抱きしめられた。

「あ…ご、ごめん」
「多々良、来たよ、俺にもおじさんついにきてくれた!これも全部多々良のおかげだ嬉しい!
ありがとう」
郡司は泣きそうになるくらい嬉しそうで、涙声になっていた。
「郡司…」
「あのさ、次はおじさんと話てみたい!」
「え、まだ続くの?」
「だって、見えただけだから、話してみたい!」
「そうなの?また会えたらいいね」
「うん、叶う気がしてる!」

郡司の顔が近すぎて、俺は汗と真っ赤になった身体を自らぎゅーと抱きしめる。
「郡司、もう限界だよ」
「おう、限界通り越しちゃった?熱いよなー出るか!」
郡司は無自覚なのか、タオルがずり落ち、多々良は目を合わすことも恥ずかしくて、同じようにサウナ室をあとにした。