君と幸せなサヨナラをしよう。


すると、ゴン!と力強い音がして、驚いた私は反射的に音源を確かめる。

原因はしろっきーがテーブルにグラスの底を叩きつけるように置いたことによるものだった。


「あのさ」

「……び、びっくりした、どうしたの」

「あたし、九堂先輩のこと好きなんだよね」

「え?」


急に何を言い出すかと思ったら、そんな言葉が飛び出した。


九堂先輩のこと、好きって。

初耳だよ。知らなかったよ。そんな素振り、一度も見たことないし気が付かなかったよ。


驚愕と困惑と意外が脳内で竜巻を起こしてる。

開いた口が塞がらない私をよそに、しろっきーは続ける。


「告白する。明日、飲みに誘って」


揺るぎない覚悟が込められた口調で、ゆっくりと、はっきりと。


「わかってる。九堂先輩はあたしを好きじゃないことくらい。すずちゃん相手に勝ち目ないことも。

でも好きになっちゃったから、潔く振られないとあたしは前に進めない」


「っ、」


私は言葉が出なかった。