君と幸せなサヨナラをしよう。

「奇遇ですね。でも私食べ終わっちゃいました」

「……すずちゃん、休憩時間は敬語じゃなくてもいんじゃない?」

「あっ……そうでし、っそうだね!」


うわあ、まだ慣れないなあ。

休憩時間とはいえ職場なのもあって、どうしても敬語が出てきちゃう。



「ところですずちゃん、また考え事してた?ここのシワすごいよ」


そう言って自分の眉間を指すユウ先輩。


「えっやだ、シワなんてあと20年後にしてーっ」


おでこを抑えながら嘆くとユウ先輩はわっはっはっと高らかに笑った。


「レディに失敬でしたね。僕は50年くらいシワなんていらないかなー」

「ユウ先輩はシワも似合う男だと思いますよ、ダンディなので」

「なにそれ、褒めてるの?」

「もちろん!」

「はっはっは」


ユウ先輩の笑い声は相変わらず心地良い。

この靄がかった気持ちも晴れやかに浄化してくれそうで、ユウ先輩なら何でも解決してくれる予感さえしてきた。