「あ、しろっきー今日どう?」
くい、とジョッキを傾けるエア演技をすると、ぱちくりひとつ瞬いたあと、にんまり頬を緩めてうなずいて。
「うぇーい」
「いつもんとこで!」
「決まりぃ〜!」
この契りにより、本日のモチベは無事、保たれましたとさ。
つまり仕事が終われば行きつけのバーで楽しい楽しいサシ飲み会が待っているということで。
しろっきーと日勤がかぶった日はこれがお決まりコースになりつつあった。
学生時代は、勉強は片手間に、好きなときに好きなだけ遊べた。
それが当たり前じゃないことに社会人になって気づく。
仕事、という責任の塊みたいなそれは、私たちの日常の中心にあって、この背中に重くのしかかっている。
ましてや看護師は人の命を目の前にする仕事で、一切のミスも甘えも厳禁。
その分やりがいも大きいけれど、やっぱり、気を強く保たなければやってらんない時もある。
だからこうして、気の合う仲間とグラスを酌み交わす時間も大切なんだ。
