君と幸せなサヨナラをしよう。

「眠れないんですか」

「日中寝れるから問題ない」

「問題ありです。生活リズムの乱れは心身の疲労や免疫力低下にも繋がりますから、夜はちゃんと寝てください」

「ハナだって起きてるじゃん」

「っわ、私は仕事なので!」

「てかその話し方やめよ、今更じゃん」

「っ、…仕事なので!」

「はいはい。相変わらず律儀で天然だな」

「はぁー?このやりとりのどこに天然の要素あるの!? しょーくんこそ相変わらず毒舌じゃんっ」

「そういうとこだよ」

「いっみわかんなーい!あーもうっ、早く次の回診行かなきゃだから!じゃ」


ぷいっと踵を返して簡易カーテンを出ようとしたら、ゲホゲホと激しく咳き込む音が聞こえて反射的に振り返る。


「……て、ゲホッゲホッ、いか……ゲホッ」

「大丈夫?何か言ってるの?今は喋らないで。えーっと……あった、とりあえずこれ飲んで」


やっぱりさっき水分補給はしっかりしてくださいって言えばよかった。

肩から手を入れてゆっくり上体を起こし、咳き込むたびに上下する背中を軽くさする。