「後悔してるの?過去のことで」
しろっきーが問う。
後悔か。
後悔って、あとにならないとそれが悔しい結果となるかどうかなんてわからないから残酷なんだ。
あの日、なぜ素直になれなかったのかな。
あの日、なぜ君の言葉にうなずいてしまったのかな。
嫌われてしまったのならいっそ、もっと突き詰めて確かめればよかった。
君の本音の奥深くまで。
私の想いも精一杯ぶつけて。
たとえ結末が何も変わらなかったとしても。
「すごく後悔してるけど、もう手遅れなんだよ」
「……なんで?」
「なんでって……、別れて2年も経ってるし、それにしょーくんは……」
息が詰まる。
無機質なカルテの文字を思い出す。
“悪性リンパ腫”
しょーくんは、ガンだったんだ。
一番古いカルテ情報は2年前の4月。
ちょうど別れる少し前で、しょーくんがそんなことになっているなんて全然知らなかった。
しょーくんが病気だという事実もショックだけど、私に打ち明けてくれなかったという事実も、それ以上に悲しい。
それほど嫌われていたのかなと思うと酷く惨めだ。
