君と幸せなサヨナラをしよう。


────2年前。


「ハナ、別れよう」



それは突然だった。

これまで順調なお付き合いができていると思っていたのに。


「……え?」

「俺、もうハナのこと女として見れない」

「そ、んな……、」

「ごめん、だから別れて」


女として見れない、なんて、信じられなかった。
ううん、信じたくなかった。

あんなにたくさん抱きしめてくれたのに。

好きだよって、かわいいねって、愛情たっぷりの口づけをくれたのに。

全部ぜんぶ、ウソ、だったのかな。


17歳。高校2年生の冬、私たちは恋人同士になった。

それからお互い受験という荒波を乗り越えて、別々の進路を歩んでも途絶えることのなかった関係。

倦怠期なんて知らないくらいに仲は良かったし、たまにするケンカだってほぼ私がすねているだけの、今となっては微笑ましい(いさか)いだった。