君と幸せなサヨナラをしよう。

「だから私、その…先輩を苦しめそうなので、お気持ちは受け取れない、です……」


元カレを忘れられない女なんて、一緒にいても先輩が苦しいだけだよ。

私だけが笑っているなんて、そんな未来ごめんだ。


「勘違いしないで、すずちゃん」

「え?」

「それも含めて僕はすずちゃんが好きだと言ってるんだよ。今のすずちゃんが笑っていられるのは、その忘れられない過去があったからこそだよね。そんな大事なこと、むしろ忘れてはいけないよ」

「……ユウ先輩……っ」

「過去は変えられないけど、すずちゃんの未来は、僕が幸せにしたい」


どこまでもやさしい声が鼓膜を揺らす。

胸が張り裂けそうで、目の奥が熱くなる。


「ユウ先輩っ」


その手を取る前に、足が動いた。


「っ!」

「ユウ先輩、私、私っ……」

「すずちゃん、」

「そんなこと言われたら私……」

「っ、」