君と幸せなサヨナラをしよう。

手を振って地下鉄の駅に下りていったしろっきーを見送り、ユウ先輩と再び帰路につく。


「わっ」


さすが都会、夜でも人が多くてすれ違いざまぶつかりそうになって、慌てて避けるとコケそうになった。

するとユウ先輩が素早く私の手首を取ってリードする。


「……ユウ先輩、」

「危ないから僕の近くを歩いて」

「っ、うん…」


確かに私より背が高いし体格も大きいから頼りになるけど。

なんだか恋人同士みたいで恥ずかしい。


そうしてしばらく歩いて私の駅が見えてきたら、人混みを外れて道端でユウ先輩の足が止まった。

どうしたのかな、と思って顔を上げると、手を離して大きな背中が振り返る。


「すずちゃん」


真剣な顔で顎に手を当てて考えるポーズをするユウ先輩。


「な、なに?」

「最近すごくいい顔してるけど、あれから何か進展あったの?」

「え、あー、進展というか……」


そういえばユウ先輩に元カレのこと相談していたんだった。

半年近く経ってしまってすっかり忘れていた。