君と幸せなサヨナラをしよう。

リュックにはライブ後に追加で買った宝物(グッズ)たちがいっぱい詰まっている。


季節は真冬だというのに会場内の熱気は凄まじく、しろっきーのアドバイス通りスウェットの下に半袖Tシャツを仕込んでいおいてよかった。

ほかほかな気分で会場の外に出ると、さすがに寒くてダウンを羽織る。

はあー、と息を吐くと夜の空に白い水蒸気が浮遊する。

キラキラ輝くクリスマスカラーの街路樹イルミネーションに照らされ、浮き足立つ3人分の影が都会の地面に並ぶ。


「綺麗だなあ……」


いつの日だったか、君と行ったイルミネーションの記憶が馳せて、ふっと頬が緩んだ。


君と最後のデートをしてからひと月が過ぎていた。

こころの奥の引き出しに大切に保存されたぬくもり。

ずっとずっとしまっておくよ。



「じゃ、あたしこっち側だから。二人ともまたねー!」

「また職場で。気をつけて帰りなよー」

「しろっきー今日誘ってくれてほんとありがとねー!またね〜」