君と幸せなサヨナラをしよう。

「……ぷっ」


唇から破裂音を吹き出し目を細めた。


「ちょ、人の顔見て笑わないでよ、失礼なっ」

「くくっ、ハナだって今俺に向かって笑ったじゃん」

「ご要望にお応えしただけですぅー。ふん!もう笑ってあげないもんねっ」

「こちょこちょこちょー」

「きゃはははははっ!……ってやめい!次やったら1秒1,000円だぞ!」

「くっくっく、ガキみてー」

「はあ!? どっちがだよっ」


ふうおもしろかった、と立ち上がってぐーっと伸びをするしょーくん、シャツとベルトの隙間から少し覗く肌。

逃げたなこのやろ。まあいいや、腹チラいただいたんでチャラね。



「……ハナの幸せなサヨナラが俺のこと忘れないことなら、俺は愛した人を笑顔で送り出すことが、幸せなサヨナラかな」

「え?」

「もしこの先つらいことに遭っても、ハナは笑顔でいることを忘れないで。お前が泣くと悲しむ人は沢山いる。
 人生一度きりだから、ハナが幸せであることをいちばん優先してほしい」