君と幸せなサヨナラをしよう。

それは間違いなく、君と恋をしてわかったこと。


するとしょーくんが動く気配がして、見るとうずくまる姿勢になっていた。



「俺さ、死にそうだったとき、さいご頭に浮かんだのが泣いてるハナだった」

「え……」

「でもそれは嫌だと思った。最期くらい、笑ってるハナがよかったなーって瀕死状態で考えてんの。あーほんと、自分から別れ切り出しておいて未練たらたらとかまじダサい俺」


くしゃくしゃと髪をかき混ぜるしょーくんの耳は、少し赤い。


「かわいいしょーくんだ……」

「…るせ」


ものすごく抱きしめたいなと思ったけど、もう私たちは恋人同士じゃない。

かと言って友達にも戻れないからこの名前のない関係に少し切なくなる。

ならばせめて君のさいごが私の笑顔でありますようにと願って。


「にぃーー」


心からの盛大な笑みを君に捧げようではないか。

しょーくんは何だ?と言いたげに顔を上げ、私の渾身のスマイルをじいっと見て、そうして。