君と幸せなサヨナラをしよう。


* * *



数日後の日勤。

あれから九堂先輩と何度かメッセージしたあと、今日はお互いの日勤シフトが重なった。

つまり二人で飲みに行く日ということ。


「おっはーすずちゃん」

「おはよー。あ、お疲れ様か」

「うん、ちょうど今あがり!」


更衣室で夜勤明けのしろっきーと鉢合わせた。

今日のシフトボードを見たらしい、ニヤニヤ目を細めて私の白状をうかがっている。


「はいはい、今日ですよー」

「うひゃー!ついに九堂先輩とデートの日♡」

「デートじゃないです!ただの仕事飲みでーす!」

「はいはい、そうですかーっ」


似てない私のモノマネをして、バタンとロッカーの扉を閉める彼女。

からかわれるのはもう慣れた。

連絡先を交換してからここ数日間、会うたびずっと九堂先輩九堂先輩っておちょくってくる。仕事中はさすがに無かったけど。

そんなことしたって私の恋心は揺さぶられないし、九堂先輩はやっぱり私にとって頼りになる先輩看護師、という立ち位置のままだ。