君と幸せなサヨナラをしよう。

その顔を見ると、強張っていた全身の力がふっと抜けていく。

するりとハナのぬくもりが離れた。


「じゃあ、私はこれで。あっ、仕事もできるだけしょーくんの担当にならないよう主任に取り合ってみるね。でも夜勤とか人手が足りなくて仕方ない時もあるかもだけど……そのときはごめんね」

「……、」

「それじゃあ、サヨナラ、しょーくん」


ふわりといつもの柔らかい、やさしい笑顔。

でもどこか、儚く、切ない笑顔。



ハナは椅子から立ち上がる。

簡易カーテンの隙間から出て、扉へ向かう。


これで、サヨナラか……




本当に、いいのか?





「……っ、待って!行くな!」



今度こそ手を伸ばし、そう叫んだ。