君と幸せなサヨナラをしよう。

ぐっと親指を突き立てグッドサインすると、小川さんはにっこり笑った。

ふっくらした頬にえくぼが現れて可愛らしい子だなあと思った。


「残りの実習も頑張ります!お時間いただきありがとうございました。お先に失礼します」


そう言って彼女はぺこりとお辞儀をし、しゃきっと背筋を正して女子トイレから出ていった。

静かになった空間に、自分の足音とドアの軋み音を響かせ個室へ入る。


実習、大変だろうなあ……。

いや実習自体はおもしろいんだ。

これまで座学でやってきたことが目の前で実践されて、ぼやけたイメージだったのが輪郭を成し、パズルのピースがはまっていくような達成感がある。

それを苦行にするのはおおよそ人間関係だと思う。

いい指導者に当たればラッキーだし、そうじゃなかったらアンラッキー。