君と幸せなサヨナラをしよう。


……──本格的に夏がやってきた。

木々が夏風に吹かれ青々しくそよぐ中、それに負けないくらい青々しい看護実習生たちもやってきた。


「よろしくお願いします」


朝礼で私たちの病棟に配置された実習生たちが挨拶し、一人ひとり自己紹介を終え、指導者に案内されていく様子を眺めて懐かしさが込み上げる。

簡単な相談なら1年目の私たちでも対応できるから、困ってそうな子がいたら積極的に声をかけるよう周知された。

いつもより賑やかなスタッフステーションは、なんだか微笑ましい。


そうして慌ただしくも活気に満ちた1日が終わろうとしていた夕方頃。

女子トイレの片隅でうつむきがちな実習生らしき子と出くわした。


「お疲れさまです、……大丈夫?体調不良悪いの?」

「はっ……!お、お疲れさまですっ」


びっくりさせてしまったようで申し訳なくなったのも束の間、少し涙目な彼女に私も驚く。