「と、闘病仲間……」
共に病と闘ってきた仲間。
しょーくんが癌になってから出会い、支え合ってきたひと。
私の知らないしょーくんの2年間を知っているひと。
ふと視線を落とすと、蘭さんのバッグには白い十字架とハートマークが描かれた赤いヘルプマークがぶら下がっている。
蘭さんも、闘病者なんだ。
癌と一概に言っても病状や進行具合、治療方法はさまざまだから、外見だけでは病気だってわからないこともある。
「ちなみにね、この髪の毛はウィッグなのよ。副作用でほとんど抜けちゃって。でもこれはこれで綺麗でしょう?うふふ、みんなには内緒よ」
人差し指を唇に沿えてウインクする彼女はとても幼い少女に見えた。
「髪型、とても似合ってますね。カチューシャも可愛いです」
ギンガムチェック柄のカチューシャを眺めながら本当の地毛のようにリアルできれいな髪を褒めると、嬉しそうにありがとう、とはにかんだ。
