「すずちゃんはさ、そろそろ前に進んでもいいと思うんだけどな〜。華の20代なんてあっという間だし」
「それはわかってるよ……」
「こんな可愛いのにもったいナーイ」
「にゅっ、もー、あめめお〜」
やめてよー、って言いたかったのに両手でほっぺを挟まれているから、宇宙人みたいな言語になっちゃった。
かわいー、といたずらに笑うアナタの方が十分可愛いですけどね!無自覚な女ほど罪なものはないんだから。
しろっきーには過去の恋愛を暴露済みで、私が振られて2年経っても元カレを引きずっていることは知っている。
彼女も私よりずっと前に失恋した経験があるから、何だかんだ言って気持ちは理解してくれているのは承知。
「やっぱ忘れられない?」
「うん……というか、なんか、忘れたくない…みたいな」
「そうだよねー。まあ、忘れる必要なんてないでしょ。むしろそれを含めてすずちゃんなんだし」
「しろっきーも忘れられないままなの?」
「んー、忘れられないっていうか……」
少し考える素振りをして、再び口を開く。
