君と幸せなサヨナラをしよう。

頬杖をついていた左手をゆっくり下ろして、フォークを持っていた右手も解いて、太腿の上で握り締める。


「うん?」

「あたしは、先輩の恋愛対象になりますか」


ぎゅっと肩に力が入る。手のひらに爪が食い込む。


「それは……」


先輩が困ったように眉を下げ、目を泳がし、頭を掻く。

そんな先輩を一秒たりとも見逃さないように、強く、真っ直ぐ、とらえる。




「あたし、先輩のこと好きです」




息を解き放つと、先輩の困惑した瞳が揺れた。



次に先輩が口を開いて並べる言葉はわかりきっている。

けれど、あたしは自分の気持ちをどうしても伝えたい。

受け取らなくてもいいから、ただ、届いてほしい。




「……ごめんね、白木さんの気持ちには応えられない」