君と幸せなサヨナラをしよう。

「えっと……あとでシフト確認してみるよ。ところで何ていうお店なの?白木さん推しは絶対いいとこだよね。今度みんなも誘って行きたいね」


うわぁ、“あとで”とか“今度”とか“みんなも”とか。
お手柔らかなパンチワード連打を食らった。

これはもう間接的に二人では行きたくないと言っているようなもの。

完全にお断り構文。


小さなため息が漏れる。
左手で頬杖をついて、上目遣いで先輩を見る。


「……先輩それ、すずちゃんには効いてもあたしは巻けませんよ?」

「えっと…白木さん、」

「まあすずちゃんからの誘いはこんな返事じゃないと思いますけどー」

「……」


ぱく、と半分食べかけのハンバーグを一口かじる。

うん、美味しい。このデミグラはうちで何度再現しようとしても不可能だった。



「先輩、バレてないと思ってるんですか?あたしだけじゃないですよ、周りの先輩もうわさしてます。九堂先輩が可愛い新人に手を出してるって」