無事に産まれた俺は、ホッと一安心。どうやら男だったらしい。
ルイーナなんて可愛い名前で呼ぶから、てっきり女かと思って焦ったじゃないか。
どうも、この世界では男も女も可愛らしい名前を付ける習慣のようだ。
母親はリル。父親はミーム。
正直、どっちの名前も発音しにくい。
ひとまず無事に産まれた俺は、母親の乳に縋り付いては寝て、縋り付いては寝てを繰り返している。朝も昼も夜もわからない。
腹が減っては泣き、排泄しては泣き、眠くなっては泣く。後たまに、寂しくて泣く。
泣いて、食って、出して、甘えて、寝る。
赤ん坊生活としては、非常に模範的なものだろう。
その中で学んだこととしては、父親が致命的に役立たずだということだ。
父親は、どうやら一日中同じ部屋にいるらしく、俺が泣くと飛んでくる。
呼べば来るのだが、残念ながら見当違いな空振りを繰り返すのだ。
腹が減って泣いているのに服を脱がそうとしてくるし、排泄したから呼べば「寝ろ」とあやしてくる。
ふざけるなと言いたい。何故お前は俺の要望が分からないんだ、と。
そのたびに、俺は父親の指先をチリッと焼いてやることにした。そしたら、いずれ覚えてくれるだろうという期待を込めて。別に、苛ついてやってる訳じゃないからな。
ちょっとやり過ぎかなとは思ったが、そのたびに奴は母親に泣きついてイチャイチャしているから、これくらいで良いだろう。
逆に、母親は俺の気持ちを全部理解してくれる。
もちろん、最初は間違えたりもしていたが、俺は母親の指先を焼いたりしない。
これは差別ではなく区別だ。致し方ないな。
父親と母親の他にも、俺の家には家政婦的存在の人が居る。
どういう人かはまだ分からないが、ペトというその人は完璧だ。
俺にどうしたかと問うことも無く、すぐに原因を突き止めて解決してくれる。
一体どれだけの場数を踏めば、これほど的確に赤ん坊の要求を処理できるのか。
プロというのは、こういう人のことを言うのであろう。
俺が産まれてからある程度経つと、彼女は家に子供たちを連れて来るようになった。
彼女は、子沢山の肝っ玉母ちゃんだった。
七、八人いたと思うが、正直まだ全員は認識できてない。っていうか、まだはっきり顔は分からない。
ただ、どいつもこいつもキリッとしていて、出来る男といった感じだと思う。
俺のお気に入りは、十歳程の五男だ。
ユハという名前らしい少年は、見た瞬間に「良い奴だ」と分かった。
他の兄弟も悪くはないのだが、何となくユハだけはめちゃくちゃ良い奴だと思った。
あと、俺の我儘を全部聞いてくれそうな雰囲気を感じた。
前世で、何人も優秀な人材を部下にしていた俺が保証しよう。こいつは使える。
なにせ、魔法も使えるらしいし、俺にもデレデレだ。
ルイーナなんて可愛い名前で呼ぶから、てっきり女かと思って焦ったじゃないか。
どうも、この世界では男も女も可愛らしい名前を付ける習慣のようだ。
母親はリル。父親はミーム。
正直、どっちの名前も発音しにくい。
ひとまず無事に産まれた俺は、母親の乳に縋り付いては寝て、縋り付いては寝てを繰り返している。朝も昼も夜もわからない。
腹が減っては泣き、排泄しては泣き、眠くなっては泣く。後たまに、寂しくて泣く。
泣いて、食って、出して、甘えて、寝る。
赤ん坊生活としては、非常に模範的なものだろう。
その中で学んだこととしては、父親が致命的に役立たずだということだ。
父親は、どうやら一日中同じ部屋にいるらしく、俺が泣くと飛んでくる。
呼べば来るのだが、残念ながら見当違いな空振りを繰り返すのだ。
腹が減って泣いているのに服を脱がそうとしてくるし、排泄したから呼べば「寝ろ」とあやしてくる。
ふざけるなと言いたい。何故お前は俺の要望が分からないんだ、と。
そのたびに、俺は父親の指先をチリッと焼いてやることにした。そしたら、いずれ覚えてくれるだろうという期待を込めて。別に、苛ついてやってる訳じゃないからな。
ちょっとやり過ぎかなとは思ったが、そのたびに奴は母親に泣きついてイチャイチャしているから、これくらいで良いだろう。
逆に、母親は俺の気持ちを全部理解してくれる。
もちろん、最初は間違えたりもしていたが、俺は母親の指先を焼いたりしない。
これは差別ではなく区別だ。致し方ないな。
父親と母親の他にも、俺の家には家政婦的存在の人が居る。
どういう人かはまだ分からないが、ペトというその人は完璧だ。
俺にどうしたかと問うことも無く、すぐに原因を突き止めて解決してくれる。
一体どれだけの場数を踏めば、これほど的確に赤ん坊の要求を処理できるのか。
プロというのは、こういう人のことを言うのであろう。
俺が産まれてからある程度経つと、彼女は家に子供たちを連れて来るようになった。
彼女は、子沢山の肝っ玉母ちゃんだった。
七、八人いたと思うが、正直まだ全員は認識できてない。っていうか、まだはっきり顔は分からない。
ただ、どいつもこいつもキリッとしていて、出来る男といった感じだと思う。
俺のお気に入りは、十歳程の五男だ。
ユハという名前らしい少年は、見た瞬間に「良い奴だ」と分かった。
他の兄弟も悪くはないのだが、何となくユハだけはめちゃくちゃ良い奴だと思った。
あと、俺の我儘を全部聞いてくれそうな雰囲気を感じた。
前世で、何人も優秀な人材を部下にしていた俺が保証しよう。こいつは使える。
なにせ、魔法も使えるらしいし、俺にもデレデレだ。

