だがしかし。
普段から召喚獣たちと普通に念話でやり取りしていたせいで完全に失念していたが、俺はまだ、うまく言葉を話すこともできないのだった。
どれだけ俺が「俺をハーレムに連れて行け! 見せろ!」と熱い情熱を伝えても、口から出るのは「うー」とか「あばー」とか「ででだだば」なんていう意味不明な喃語だけ。
悲しいかな、赤ん坊の舌は全く回らないのだ。
致し方ない。
言葉で交渉できないのであれば、俺はミームの後ろをコッソリと尾行して、自力でハーレムに潜入するしかない。
そのタイミングは、割とすぐに訪れた。
アイッシェンは「ワクワク」と顔に書いてあるかのように、落ち着かなげに俺の後ろを付いてくる。一方のメフィスレスは、「もう付き合っておれん」とばかりに部屋でお留守番だ。
さっき、俺の顔中を気が済むまで舐め回していったから、魔力の補充もいっぱいで大満足した模様である。
メフィスレスは舐めた後に、ご丁寧に「舐め跡を綺麗にする魔法」までかけてくれるから許す。
アイッシェンがそれを見て、調子に乗って一緒に舐めまくろうとしていたが、お前は駄目だ。
舐めたら舐めっぱなしで唾液まみれの汚いままなんて、デリケートな赤ん坊の肌質に悪影響である。かぶれたらどうしてくれるんだ全く。
アイッシェンはちょっと拗ねていたが、すぐにそんなことは忘れて再びワクワクし始めた。先日の一件で、イチャイチャしてる人間が放つ魔力が格別に美味だと気付いたらしい。
思わず「お前は淫魔か」と突っ込みたくなったが、メフィスレスも同じ反応だったので、この世界ではごく普通の事らしい。
ただ、メフィスレス曰く、その類の魔力は食べ飽きたから興味ないとのこと。
一体、どんな獣生を送って来たのか。
まあ、そんな召喚獣のグルメ事情はどうでもいい。
今の俺は、おにゃの子に囲まれる明るい未来だけを夢見ていたいんだ。
ミームは背後にいる俺たちの存在に全く気付かないまま、足早に後宮へと向かっている。
実は、ミームはたまにパタッと姿を見せなくなるのだ。そして、決まって朝帰りをする。
これでおにゃの子に会っていない訳がない。ミームの大奥には、おにゃの子がこれでもかと大量にいる……はずだ。
俺は必ずそのおにゃの子達にチヤホヤされて、両手に花のウハウハ生活を送るのだ。
後宮は、王宮から厳重に隔離されている。それはそうだ。男は最高権力者である王しか入れないのが常識である。入れるとしたら、男としての機能を失った特殊な者だけ。それがハーレムのセオリーだろう。
そんな期待を胸に辿り着いた後宮は、如何にもな特別な場所だった。
広い、見晴らしの良い美しい庭。庭のこちら側を厳重に護る騎士達。
そこを偉そうに「顔パス」で堂々と通り抜ける王様と、隠蔽魔法で姿を消したまま、その影にぴったりと張り付いて続く俺達。
普段から召喚獣たちと普通に念話でやり取りしていたせいで完全に失念していたが、俺はまだ、うまく言葉を話すこともできないのだった。
どれだけ俺が「俺をハーレムに連れて行け! 見せろ!」と熱い情熱を伝えても、口から出るのは「うー」とか「あばー」とか「ででだだば」なんていう意味不明な喃語だけ。
悲しいかな、赤ん坊の舌は全く回らないのだ。
致し方ない。
言葉で交渉できないのであれば、俺はミームの後ろをコッソリと尾行して、自力でハーレムに潜入するしかない。
そのタイミングは、割とすぐに訪れた。
アイッシェンは「ワクワク」と顔に書いてあるかのように、落ち着かなげに俺の後ろを付いてくる。一方のメフィスレスは、「もう付き合っておれん」とばかりに部屋でお留守番だ。
さっき、俺の顔中を気が済むまで舐め回していったから、魔力の補充もいっぱいで大満足した模様である。
メフィスレスは舐めた後に、ご丁寧に「舐め跡を綺麗にする魔法」までかけてくれるから許す。
アイッシェンがそれを見て、調子に乗って一緒に舐めまくろうとしていたが、お前は駄目だ。
舐めたら舐めっぱなしで唾液まみれの汚いままなんて、デリケートな赤ん坊の肌質に悪影響である。かぶれたらどうしてくれるんだ全く。
アイッシェンはちょっと拗ねていたが、すぐにそんなことは忘れて再びワクワクし始めた。先日の一件で、イチャイチャしてる人間が放つ魔力が格別に美味だと気付いたらしい。
思わず「お前は淫魔か」と突っ込みたくなったが、メフィスレスも同じ反応だったので、この世界ではごく普通の事らしい。
ただ、メフィスレス曰く、その類の魔力は食べ飽きたから興味ないとのこと。
一体、どんな獣生を送って来たのか。
まあ、そんな召喚獣のグルメ事情はどうでもいい。
今の俺は、おにゃの子に囲まれる明るい未来だけを夢見ていたいんだ。
ミームは背後にいる俺たちの存在に全く気付かないまま、足早に後宮へと向かっている。
実は、ミームはたまにパタッと姿を見せなくなるのだ。そして、決まって朝帰りをする。
これでおにゃの子に会っていない訳がない。ミームの大奥には、おにゃの子がこれでもかと大量にいる……はずだ。
俺は必ずそのおにゃの子達にチヤホヤされて、両手に花のウハウハ生活を送るのだ。
後宮は、王宮から厳重に隔離されている。それはそうだ。男は最高権力者である王しか入れないのが常識である。入れるとしたら、男としての機能を失った特殊な者だけ。それがハーレムのセオリーだろう。
そんな期待を胸に辿り着いた後宮は、如何にもな特別な場所だった。
広い、見晴らしの良い美しい庭。庭のこちら側を厳重に護る騎士達。
そこを偉そうに「顔パス」で堂々と通り抜ける王様と、隠蔽魔法で姿を消したまま、その影にぴったりと張り付いて続く俺達。

