あの夏、残り3%の君と、世界でいちばん綺麗なサボり方をした


私も律と小さく頭を下げ、男性二人の元へ近づく。

「……あの、おじさんは……!?」

突然のことに、息子さんたちは驚いたように目を丸くした。
だけど、私の格好や、律の足元を交互に見つめ、ハッと息を飲んだ。

「……もしかして……あおばちゃんと、律くん?」
「え……?」

私たちの名前が出てきて、私は律と目を見合わせた。

「やっぱり、そうか。でも、どうしてここがわかったの?」

長男らしき男性から聞かれ、私は呼吸を整えようと深呼吸してから答えた。

「私たち、またおじさんに会いたくなってあの駄菓子屋に行ったんです。伝えたいことがあって。そしたら、臨時休業の張り紙がしてあって……」
「………」
「ちょうど出てきた隣のおばさんから、おじさんが倒れたってことを聞いて……。それで……」

気が動転していたこともあって、言いたいことがうまく言葉にできなかった。
それでも、息子さん二人はきちんと理解してくれたようだった。

「親父から聞いてたよ。先月、土砂降りの日にうちに泊めた高校生がいるって。『あの子たちの真っ直ぐな目が忘れられない。自分たちの足で立ち上がろうとしてるんだ』って。『若い頃の、お前達にそっくりだった』って。……病室で、何度も何度も嬉しそうに話してくれたんだ」

おじさんが……そんなことを。