あの夏、残り3%の君と、世界でいちばん綺麗なサボり方をした


挫折から逃げたくて、テスト用紙を折って空へ飛ばしていたあの夏。

だけど今の私たちは、もう自分の目の前にある現実から逃げる必要なんてなかった。

​ホームルームで配られた進路希望調査の用紙。
夏休み前なら、投げやりに白紙のまま提出していたはずのその紙。
私は黒いペンを握り締め、真っ直ぐな文字で正直に書き込んだ。

​『まだ明確な職業や進学は決まっていませんが、今から自分自身の力で、きちんとやりたいことを見つけていきます』

​教卓に用紙を提出した時、担任の先生が少し驚いた顔をして、それから嬉しそうに頷いてくれた。
自分の道は、誰かが用意してくれるわけじゃない。
自分の足で歩きながら、将来進む道を見つけていくべきなんだと、心から思えていた。

​ある日の放課後、私たちは買ったばかりのふたつの小さな写真立てを抱えて、あの旧校舎の空き教室へ向かった。
27枚の写真の中から、どれを写真立てに入れて飾るか、二人で決めるためだった。