あの夏、残り3%の君と、世界でいちばん綺麗なサボり方をした


「うーん、まぁ、いつものことだね」

小学生でテストというものが始まって以来、律の高得点なんて見たことがない気がする。

「傷つくなー、その言い方」
「今さら何言ってんのよ。良くても55点くらいとか?」

私の言葉に、律はテスト用紙を一枚一枚めくり、その中から一番マシな一枚を私にグイッと突き出してきた。

「さっすがあおば、大正解! 俺にしては上出来だったな。一夜漬けのおかげだな」

「その、一夜漬けをやめなさい」

「なんだよ。やらないよりはマシだろ? ってか、そういうお前は、どうだったんだよ」

律に突っ込まれて、私は返答に詰まり、ただ肩をすくめた。

「ほら、俺と一緒じゃん。赤点仲間」

律がふんと鼻を鳴らす。
私の場合は、赤点とまではいかなかったけれど、似たような壊滅的な点数だったので否定はしなかった。

「……ねえ、おじさんには?」

私の問いに、律の指先がピタリと止まった。