放課後、僕の料理が君に完食されるまで。

「ーーじゃあ、お言葉に甘えて」

望は蓮介の手からナイフとフォークを受け取ると、迷いなく巨大な肉の塊に刃を入れた。

ーーパリッ

皮目が弾ける小気味いい音が静かな家庭科室内に響いた。

あふれ出た肉汁が肉の断面をキラキラと濡らした。

大きくカットされた肉を彼は大きく口を開けて、豪快に放り込んだ。

「ーーッ!」

望の目がカッと大きく見開かれた。

驚くほど静かで、しかし力強いテンポで顎が動いている。

「ーー美味い…」

咀嚼するたびに、望の表情が目に見えて幸福感に満ちていく。

「何これ…外がカリカリで、中がめちゃくちゃジューシーで…ゴボウの香りも肉も染みてて飽きない…!」

そこからの望の食べっぷりは圧巻の一言だった。

1.5キロと言う高校生が1人で食べるには狂気じみた量の肉が目にも止まらぬ速さで、しかしこの上なく綺麗に、彼の口へと吸い込まれていく。