放課後、僕の料理が君に完食されるまで。

「まさか同じクラスのヤツに特定されるなんてビックリしたなあ…。

それで…バラされたくなければ、それを食えって言う脅迫なの?」

「違う、逆だよ!」

蓮介は調理台からナイフとフォークをひったくるようにして手にすると、望に差し出した。

「君が食べるためのデカ盛り料理を俺に作らせて欲しいんだ!

君の動画のネタは俺が全部提供する!

だから…君のその最高の胃袋で、俺の料理をひとつも残さずに完食してくれ!」

蓮介のあまりの熱量に、望は引き気味に後退りした。

だが…彼の視線は、自然と皿の上の“マンガ肉”へと吸い寄せられていく。

オーブンから出したばかりの肉は、黄金色の肉汁を滴らせてスパイスと焦げたしょう油の暴力的に美味しそうな香りを放っていた。

「…これ、君が作ったの?」

「そうだよ、味には自信がある」

「マジで言ってんの?

全部、食べていい訳?」

「もちろん!」

望の喉がゴクリと鳴った。

その瞬間、彼の瞳にカメラの雨で見せるあの“プロのハナノスケ”の光が宿った。