放課後、僕の料理が君に完食されるまで。

「ぷはーっ、水くれ!」

ものの10分足らずで2キロ激辛火山はお皿の底が見えるまで綺麗に完食されていた。

蓮介が慌てて冷たい水を差し出すと、望はそれを一気に飲み干して、ぷはぁと大きく息を吐くと机に突っ伏した。

「死ぬかと思った…でも、最高の味だった。

「ごめん、次はちゃんと加減するから」

「ううん、お前が作ったならば僕は火を噴いてでも食うよ」

真っ赤になった顔で、望がヘラッと力なく笑った。

その無防備で自分に全てを委ねてくれているその笑顔に、蓮介はたまらなく愛おしさを覚えて、そっと彼の濡れた前髪をかき分けた。

「ありがとな、望」

「おう、ごちそうさま」

外はすっかり暗くなって、夜の帳が下りていく。

辛さで熱を帯びた家庭科室の中で、彼らの距離は言葉にできない熱量を持って、さらに深く重なりあっていくのだった。