放課後、僕の料理が君に完食されるまで。

「でも、これ本当に辛いぞ!?

喉が焼けるかも知れないし、無理しなくても…」

「無理じゃない」

望は真っ直ぐに蓮介を見つめた。

「蓮介、今日ずっと変だぞ」

いつになく真剣で、強い眼差しだった。

「昼間も僕のことをずっとにらんでただろ?」

「そ、それは…」

図星だった。

蓮介が言葉に詰まっていたら、望は小さくため息をついたかと思ったらレンゲで真っ赤な麻婆豆腐をごそっとすくいあげた。

「僕さ…お前以外のヤツと飯を食っても、全然美味しくないんだよ」

「えっ?」

「あいつらと食うカツカレーは、ただの作業だ。

でも、お前が作った飯はさ…お前が僕のために一生懸命に考えて作ってくれたものだから。

だから、世界で一番美味しいんだよ」

望はそう言った後で山盛りの激辛麻婆豆腐を口いっぱいに放り込んだ。