共同作業が始まってから、季節は秋へと移り変わっていた。
学校全体が文化祭の準備に沸き立って、放課後の廊下には段ボールやペンキの匂いが漂っていた。
そんな中、蓮介の心は秋晴れの空とは裏腹にどんよりとした曇り空のようだった。
「アハハ、マジで?」
「花江、今度それ教えてよ」
「いいよ、大したことじゃないし」
昼休みの食堂でのことだった。
望が他のクラスの男子生徒たちに囲まれて楽しそうに笑いあっている。
その中心にあるのは、学食の名物メニューである大盛りカツカレーだった。
彼はいつも通りに少食を装ってカツを1枚だけ小さく口に運んでいるが、その目は明らかに“もっと食いたい”と訴えている。
だがそれ以上に蓮介の胸をざわつかせていたのは、望が自分以外の人間とあんなにも自然に楽しそうに食卓を囲んでいると言う事実だった。
(ーー何なんだよ、これ…)
モヤモヤする…胸の奥がギュッと締めつけられるように痛くて仕方がない…。
彼の胃袋を満たせるのは、自分だけだと思っていた。
自分の作った料理を食べる時だけが、彼が一番輝く瞬間だと思っていた。
それなのに、何だろうか?
(ーーバカみたいだ…)
嫉妬だ…と、蓮介は思った。
男同士だと言うのに…自分は望に対して、ただの“料理の作り手”以上の歪んだ独占欲を抱いてしまっている。
学校全体が文化祭の準備に沸き立って、放課後の廊下には段ボールやペンキの匂いが漂っていた。
そんな中、蓮介の心は秋晴れの空とは裏腹にどんよりとした曇り空のようだった。
「アハハ、マジで?」
「花江、今度それ教えてよ」
「いいよ、大したことじゃないし」
昼休みの食堂でのことだった。
望が他のクラスの男子生徒たちに囲まれて楽しそうに笑いあっている。
その中心にあるのは、学食の名物メニューである大盛りカツカレーだった。
彼はいつも通りに少食を装ってカツを1枚だけ小さく口に運んでいるが、その目は明らかに“もっと食いたい”と訴えている。
だがそれ以上に蓮介の胸をざわつかせていたのは、望が自分以外の人間とあんなにも自然に楽しそうに食卓を囲んでいると言う事実だった。
(ーー何なんだよ、これ…)
モヤモヤする…胸の奥がギュッと締めつけられるように痛くて仕方がない…。
彼の胃袋を満たせるのは、自分だけだと思っていた。
自分の作った料理を食べる時だけが、彼が一番輝く瞬間だと思っていた。
それなのに、何だろうか?
(ーーバカみたいだ…)
嫉妬だ…と、蓮介は思った。
男同士だと言うのに…自分は望に対して、ただの“料理の作り手”以上の歪んだ独占欲を抱いてしまっている。



