放課後、僕の料理が君に完食されるまで。

「あなたが小松蓮介くんなの?

望がいつも“あいつの飯が世界で1番美味い”って、家でうるさいのよ」

「えっ…!?」

蓮介は驚いて望に視線を向けた。

「ちょっ…姉ちゃん、余計なことを言うなよ!」

望は耳まで真っ赤にしてそっぽを向いた。

晶は調理台の上の卵焼きと豚汁をじっと見たかと思ったら、
「よかった、もっと不健康なものばかりを食べさせられてるのかと思ってたけど…」
と、フッと表情を和らげた。

「望、本当に良き相棒を見つけたわね」

「…当たり前だろ」

望が小さく呟いた。

晶は呆れたように息を吐くと、
「この子のこと、よろしくね」
と、蓮介に向かって微笑んだ。

「この子、昔から“誰かに美味しい手料理を作ってあげたい”って言う気持ちだけは人一倍あったの。

でもね…才能が本当に絶望的なまでにマイナスなのよ」

「えっ?」

蓮介が首を傾げると、晶は人差し指を立てて暴露し始めた。